内容説明
全校児童が10年以上、毎月、自由題で作文を書く堺市立安井小学校。家族や友だちとの楽しい時間、厳しい生活環境…子どもたちはありのままを綴り、クラスで読み合い、語り合い、成長していく。「関係の貧困」が指摘されるいまだからこそ、届けたい1冊。
目次
1章 安井小 こころの作文(「先生、書けた」;「わかる」素直に共感;気持ち、久しぶりに出せた ほか)
2章 私が出会った安井小の子どもたち(リキヤも育ち、お母さんも育った;マナトの「なくなった母」;学校に来られるようになったエミリ ほか)
3章 安井っ子作文集(雪!!;つよしのこと;おとうさんのこと ほか)
無着成恭さんインタビュー「綴方で子どもが見えてくる」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jotadanobu
1
書かせる作文を1月期やってきた自分は、ハッとさせられる部分がたくさんあった。そして同時に課題を感じていた、作文で子ども同士をつなぐことへのアイデアも沸々と湧き上がってきた。巻末の解説によって、さらにステキな実践が意味付けられている。2018/08/05
Sachiko
0
大阪の小学校での作文の授業の実践記。正しい日本語で書けているかなど、関係ない。自分の思いを自由に書き、先生がその中のいくつかを選んで読み、みんなが意見を言い合う。友だちの作文のどこが良かったか、どこに本人の気持ちが表れているかなど、とても賑やかな授業だという。落ち着きがなく、暴力を繰り返していた子が自分の好きなことや家族のことを書いてくる。それを文集にして配る。親も読む。書いた子どもたちに親近感を持つ。地域の交流にも役立っているという。こんな授業ができたらいいなと思った。2025/02/23