内容説明
この社会で、人としての暮らしをおくり、人としての豊かな育ちが可能となる。そんな働きをする人すべてがソーシャルワーカー。ひきこもる若者たちとともにあまりにもしんどい人生を歩む術、「場」と「関係」を創り出す試み。
目次
1 ひきこもる若者と向きあうソーシャルワーカー
2 若者支援の危険な傾向
3 人生と向きあう「生き場所」の創造
4 ひきこもりを親と子の課題としてとらえる
5 ひきこもりソーシャルワークの価値と倫理
6 ひきこもりソーシャルワークの方法
7 「揺らぎ」のなかの協同的関係性
8 ソーシャルワーカーとして育つ若者たち
著者等紹介
山本耕平[ヤマモトコウヘイ]
1954年生まれ。1979年、日本福祉大学大学院を修了し、8年間のフリーター(非常勤相談員)生活の後、1987年和歌山市入職。16年間精神保健福祉相談員を務め、2003年大阪体育大学入職、2007年より立命館大学教授。現在、NPO法人エルシティオ(和歌山)・NPO法人ふきのとう(佐世保)でひきこもり支援とかかわる。全国社会的ひきこもり支援者連絡会議事務局長、麦の郷障害者地域リハビリテーション研究所事務局長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
25
新自由主義社会のなかで競争的な環境に置かれ自己肯定感が奪われている若者たちにとって、ひきこもるという行為は自己の生きづらさの表れであり、けっして責められることではありません。そうしたなかで、ひきこもる当事者たちと協同的関係性を築くソーシャルワーカーとはどんな存在なのか、深く考えることのできた本でした。若者たちが自分の人生と社会を主体的に生きていくことができるために、安心・安全の「場」「関係性」づくりがソーシャルワーク実践において重要なのだと思いました。2016/12/04
ゆう@公認心理師
2
ひきこもりのソーシャルワークの本。共同的関係性とはひきこもり本人と支援者がともに学び合い成長していくこととして説明されている。ひきこもり支援の最終地点は、あくまでも育ちの保障にあり、社会への適応を図ることではないとも書かれている。2019/12/17
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