内容説明
柳田国男を確立された像として読むのではなく、彼の作品と対峙する方法で、帰納的とされる柳田の学問的方法が直感的でもあり、いかに未完成で新しい挑戦をめざしたものであったのかを立証する。
目次
第1章 『雪国の春』の原景を歩く(『雪国の春』を読む;「異俗人」の生活のあと;さまざまな生活の記録―『山背郷』と「豆手帖」から;小さな神々の集う村;家を継ぐ者―三陸海岸大津波と村びと;やるせない生存の痛苦―「清光館哀史」の口碑;それぞれの津軽の旅;男鹿は海から見た陸地)
第2章 アイヌとであう(かくれたる史蹟「椿」;小さき「百姓」たちへの接近;真澄の作品から学ぶ;柳田国男とアイヌ)
第3章 山人に思いをめぐらす(もう一つの民族「山人」;『遠野物語』と山人;「山男」をめぐる二つの眼;伝播と発生―土橋里木の“熊楠体験”)
第4章 新たなはじまり(柳田国男の忘れもの)
著者等紹介
松本三喜夫[マツモトミキオ]
1950年、新潟県生まれ。東洋大学卒業、府中市教育委員会学校教育部長を経て、現府中市子ども家庭部長。日本民俗学会、山村民俗の会、会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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