内容説明
浅見光彦が新宿の花園神社を取材中、男性の死体を発見した。男の頭部には桟俵という藁細工が敷かれ、植え込みには凶器と思われる石が置かれていた…。被害者は有名な雛人形作家と判明したが、彼は生前“人形に殺される”と語っていたという。しかも、遺留品の桟俵は鳥取山中の流し雛に使われたものだった。被害者は何に脅え、犯人はなぜ証拠品を残していったのか。捜査をしていた刑事までもが突然失踪し、浅見は神秘的雛人形の世界に封印された迷宮へ―。長編本格ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーコ・オクダ
26
東京の神社の取材をしていた光彦が男性の死体を発見したところから始まるんやけど、タイトルにある鳥取へ舞台を移すやり方が実にお見事で。雑誌の編集長に偶然仕事を依頼されたり、母君の旅行のお供で偶然にその土地へ行くんやないんよ。まぁ、被害者の娘がヒロインとなって、光彦と行動を共にするのは定型やけど…。捜査する警察側の熱いエピソード、種類は違えど人形作家という父娘のエピソード、門外不出の内裏雛のエピソード等、興味深い素材が絡み合いつつ、スムーズなストーリー展開の末の無理のない事件解決。秀作!2021/06/25
ちろたろう
20
会社図書館本で。最後は唐突な感じも。2017/11/08
ヨー
10
久しぶりに読んだがやっぱりこれは好き!2019/10/09
しんた
5
オドロオドロシイ雰囲気が山陰鳥取とマッチしているが、結末は予想通りながらも動機は意味不明。2014/09/23
チャーシュー
3
今回の事件の第一発見者は浅見さんでそこから物語が始まります。 一気読みするほど夢中で読みました。2018/11/05