内容説明
困難に押しつぶされながらも夢を捨てずに生きようとする子どもたち。公務員からジャーナリストに転身した著者の、10年以上にわたる取材に見る戦争の真実。
目次
第1章 アフガニスタン難民キャンプで見る夢2009~2012(車椅子の母娘のはかない夢;消えた「世界一美しい村」;避難民キャンプしか知らない子どもたち;アフガン人の命の値段;いつ来てもこの世の地獄―インディラガンジー子ども病院;戦争と貧しさと女性たちの人生)
第2章 イラクたとえ一瞬の笑いでも2005~2011(劣化ウラン弾と福島原発事故;イラク戦争の「結末」を直視して;がんばれムラートくん;笑いの力―国境なき芸能団;イラクのヒロシマにて)
第3章 戦争の“大義”を疑おう1993~2011
第4章 公務員からジャーナリストへの転職
著者等紹介
西谷文和[ニシタニフミカズ]
1960年生まれ。立命館大学を中退し、大阪市立大学を卒業。1985年から吹田市役所に勤務。2004年末に退職し、現在はフリーランスジャーナリスト。2003年12月、「イラクの子どもを救う会」を設立、代表。2006年度「平和協同ジャーナリスト基金賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マリン
1
「地震や津波は防げないが原発と戦争はその気になれば止められる。みんなが、要らない、と声をあげればなくすことができる。」 うちの中1男子も読めばいいのに。2018/07/20
ひまわり
1
「世界一美しいぼくの村」のその後が知りたくて読みました。福島原発事故について考えたくて読みました。戦争は何もいいことがない。2013/02/16
ERNESTO
1
西谷さんが「中高生向き」と言っていた通り、イラクやアフガンの読者の同年代や子どもたちが戦火でどのような被害を受けているかのルポ。 両地とも劣化ウラン弾が使われ、これからも更に被害は拡大する。 日本の子どももいじめや閉塞感で大変だが、少なくとも今すぐ家族共々殺される危険性は少ない。 大人は連帯せず、米と共に世界へ侵攻する道を選んできた。 子どもたちには、それに抗う人々と連帯してほしい。 後半には著者が吹田市職員からフリー記者になる過程が書かれている。 もしあの時決断せずとも、今となればハシ2012/10/23
千兵衛
0
西谷さんの行動力と観察眼で世界や社会に興味を持つことができた。国名と場所が少しずつ一致してきたのは自分でも貧困や被災をなくしたいという思いが湧き出てきたからだろう。これからも学び行動していこうと改めて思った。2020/03/19