内容説明
各国で移民問題が深刻化し排外主義が台頭するなか、新たな統合の枠組として、リベラル・ナショナリズムが提唱されている。国民統合戦略の移行のなかで、福祉国家の弱体化、極右政党の台頭、多文化主義の実態を、各国の事例をもとに分析する。
目次
序章 歴史の転換点に立って
第1章 リベラルな国民再統合パターンの析出―英独仏を事例として
第2章 現代イギリスにおける移民の“包摂”―ポスト多文化主義・就労福祉・権利の条件化
第3章 多文化主義による国民再統合―カナダを中心事例として
第4章 オーストラリアにおける社会統合の変遷―分析的整理
第5章 韓国型多文化主義の展開と分岐
第6章 スウェーデン福祉国家における移民問題と政党政治
第7章 排外主義政党の誕生―「ドイツのための選択肢(AfD)」の発展と変容
第8章 イタリアにおける移民ケア労働者導入と家族主義レジームの「再家族化」
第9章 現代スペィンにおける福祉国家化と移民国家化
第10章 アラブ諸国を取り巻く国際的な人の移動―エジプトの事例を中心に
著者等紹介
新川敏光[シンカワトシミツ]
1956年生まれ。トロント大学大学院博士後期課程修了(Ph.D. in Political Science)。京都大学大学院法学研究科教授。政治学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。