内容説明
荒涼たるポストモダンの世界から知恵と節度の徳を回復させる善き生のための政治哲学復権の試み。近代性批判のレオ・シュトラウス論。
目次
自然権をめぐる争点
第一部 レオ・シュトラウス政治哲学素描(シュトラウス二十一世紀に蘇る―新たな視点からの理論‐実践問題;シュトラウス政治哲学と古典回帰の問題―『ホッブズの政治哲学』への「序文」からの一考察;社会科学と歴史の思考を超えて;自然権理論の現代的意義;自然権理論とエソテリシズム;古典的著述との対話と古典的合理主義―『僭主政治について』の著述の技法)
第二部 倫理学としての政治哲学の可能性(「明晰判明」と実践の哲学;科学の危機と政治哲学―社会科学の問題;市民社会の徳と節度の倫理)
第三部 現代の政治哲学的諸問題(自然権の思想とポストモダンの社会理論;社会哲学から政治哲学へ;来るべき時代の哲人統治と政治哲学の課題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まぶたのあるいきもの
2
文章が冗長で、ありふれた「近代理性批判」。実証主義と歴史主義への批判とその精神がどのようにして育まれたのか書かれているのですが、常識的な内容です。 特に科学技術や環境問題に対する批判は陳腐そのもの。普通の人が考えるレベルのことを言ってます。 最後に、著者はタイトルにあるように、倫理学としての政治哲学を打ち立てたいようで、価値の学問としての哲学を復権させて、それを実践知としてももう一度捉えなおそうとしますが、結論がひどい。2011/08/11
ステビア
1
シュトラウス全く知らなくても読めるので入門としてはオススメ しかしシュトラウスや著者の思想に対してはまだ何とも言えない2013/09/05
-
- 洋書
- Bud