わがままだって、いいじゃない。―92歳のピアニスト「今日」を生きる

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  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093882828
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

現役最高齢ピアニストの、幸せ長寿のヒント

現役最高齢のピアニストとして活躍する、92歳の室井摩耶子さん。
その自立した生活の中には、幸せな長寿のヒントがいっぱいです。
肺がんや父の介護など、つらい経験も「人生のずだ袋」に入れる
ポジティブ思考、90歳を目前に家を新築する行動力・・・。
「もう何歳だから」などと自分にブレーキをかけない、
室井さんの自然体でパワフルな生き方は、
自分らしく豊かに年齢を重ねることの素晴らしさを教えてくれます。

<やりたいことをやり、食べたいものを食べる>
●1日8時間ピアノに向かって、宝物を探しています。●身体がおっしゃるままに好きなものを食べる「体調リベラリズム」。●週に6日は”肉”の、正真正銘の「肉食女子」です。●「調理時間は30分」がマイルール。
<”老い”にあらがわない。でも、”老い”に甘えない>
●「若返る」なんてもったいない。●10年前の演奏と今とでは違います。私の”ずだ袋”が変わるから。●寝ぼけまなこにはアイライン。ぺちゃんこ頭は帽子で「髪隠し」。●足元が不安になったらローヒール。エナメルならばおしゃれに見えます。●「温泉でゆっくり」なんてご免です。 その他エピソード多数!





【編集担当からのおすすめ情報】
「りんごの3等分がむずかしいように、3連符を弾くのはむずかしい」「落語の間と、音楽の間の共通点」「力まないための必殺練習法」「一流のピアニストは、たとえ屋根裏部屋でも一流のホテルに泊まるべき」etc…6歳の時から86年間ピアノと向き合ってきた室井さんならではの、「音楽のおはなし」も目からウロコの面白さです!

第1章 やりたいことをやり、食べたいものを食べる。これが人生の贅沢ね。
●90歳を目前に新居を建築。あと何年住めるかなんて考えません。
●1日8時間もピアノに向かって、宝物を探しているんです。
●身体がおっしゃるままに、好きなものを食べる。「体調リベラリズム」がいいようです。
●週に6日は”肉”の、正真正銘の「肉食女子」です。
●「調理時間は30分」がマイルール。
●お気に入りのおやつは「ソーセージや酢昆布」です。

第2章 ”老い”にあらがわない。でも、”老い”に甘えない。それが私流。
●「若返る」なんてもったいない。
●10年前の演奏と今とでは違います。楽譜は変わらなくても、私の”ずだ袋”が変わるから。
●寝ぼけまなこにはアイライン。ぺちゃんこ頭は帽子で「髪隠し」。
●20代はスカーレット・オハラのような”縦巻き”の髪型。そのために使ったのはなんと掃除道具!?
●足元が不安になったらローヒール。それでもエナメルならばおしゃれに見えます。
●寝る子は育って92歳。でも、最近は「夜中の定期便」がやって来るの。
●「温泉でゆっくり」なんてご免です。

第3章 三つ子の魂なんとやら。天衣無縫な子どものまま気がつけば92歳?
●私が”規格外”の人間になったのは、アインシュタインの影響!?
●おもちゃの積み木は白木のドイツ製。赤ちゃん言葉はNGでした。
●兄の死を嘆く母の姿は深刻で、13歳の私は”悲しみの絶望的な深さ”を知りました。
●小さいころから、おせっかいの”引き受け性”。
●人を縛る規則はやぶりたい。

第4章 これが最後の演奏会。ピアノをやめようと思ったこともあるわ。
●戦時下にソリストとしてデビュー。
●ピアノを牛車に乗せて”決死の疎開作戦”。
●「現代音楽の室井」という賞賛と拍手喝采が、私を絶望的にしたのです。
●黒澤明監督の映画に私の”手”が初出演。
●長年、私を苦しめてきた「足りないもの」を見つけられるまで帰らない決心で渡欧しました。
●一度、自分というものを捨ててみよう。
●男に生まれたかった。でも、ある老練な女流ピアニストが私の考えを変えたんです。

第5章 わかりそうで、わからない。できそうで、できない。それがピアノの魔力ね。
●音楽とは音で書かれた詩であり、小説であり、戯曲です。
●りんごの3等分がむずかしいように、3連符を弾くのはむずかしい。
●落語の間と、音楽の間。このふたつには共通点があります。
●音楽の神様は嫉妬深い。
●大切なのは、力まないこと。その極意は、宮本武蔵のごとし。
●一流のピアニストは、たとえ屋根裏部屋でも一流のホテルに泊まるべき。

第6章 人生、悲喜こもごも。長生きするとずだ袋の中身もいっぱい。
●ピアニストとはストリップをしているようなものです。
●ドイツのお城に住む男性からのプロポーズ。
●70歳で肺がんになっちゃった。なっちゃったらなっちゃったで、仕方がないわね。
●気に入らない批評家の言葉は、くずかごへポイッ。
●介護のときは、心の時間をストップ。
●人生の唯一の心残りは、子どもを産まなかったこと。
●もし、無人島にひとつだけもっていくなら、紙と鉛筆。
●子どものころからの親友が亡くなって、自分の身体の一部がなくなってしまった気がします。

第7章 ピアノのレッスンはつらいもの。なんて生徒に思わせたら、先生失格ね。
●悲しい顔をしても、悲しい曲は弾けません。
●ベートーヴェンの鼻に勝手にコブをつけてはいけません。
●コンクールに通るための練習だけをしていたら、コンクールに通るだけで才能は打ち止めです。
●日本人の聴衆はやさしいから、どんな演奏にも拍手をくれます。でもそれは、自信のなさでもある。

第8章 なにもかもゼロにして、死ぬつもり。うまくいくかしら。
●私が冠婚葬祭の本を出すとしたら、そこに秘かに書きたいことがあります。
●5歳をめいっぱい生きなければ、6歳になれない。91歳をめいっぱい生きなければ、92歳になれない。
●カラヤンですら忘れられつつあるように、音楽家とは忘れられる存在です。
●いよいよ身体が動かなくなったら老人ホーム。
●思い出の整理は、そう簡単にはできません。

目次

第1章 やりたいことをやり、食べたいものを食べる。これが人生の贅沢ね。
第2章 “老い”にあらがわない。でも、甘えない。それが私流。
第3章 三つ子の魂なんとやら。天衣無縫な子どものまま気がつけば92歳?
第4章 これが最後の演奏会。ピアノをやめようと思ったこともあるわ。
第5章 わかりそうで、わからない。できそうで、できない。それがピアノの魔力ね。
第6章 人生、悲喜こもごも。長生きするとずだ袋の中身もいっぱい。
第7章 ピアノのレッスンはつらいもの。なんて生徒に思わせたら、先生、失格ね。
第8章 なにもかもゼロにして、死ぬつもり。うまくいくかしら。

著者等紹介

室井摩耶子[ムロイマヤコ]
1921(大正10)年東京生まれ。6歳よりピアノを始める。’41年、東京音楽学校(現・東京藝術大学)を首席で卒業し、研究科に進む。’45年、日比谷公会堂で日本交響楽団(現・NHK交響楽団)ソリストとしてデビュー。’56年、「モーツァルト生誕200年記念祭」の日本代表としてウィーンへ。同年、第1回ドイツ政府給費留学生に推挙され、ベルリン音楽大学に留学。’60年、ヨーロッパデビュー。以後は海外を拠点に13か国でリサイタルを重ね、’64年にはドイツで出版された『世界150人のピアニスト』に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

51
素晴らしくチャーミングな人。気に入りました。92歳のピアニスト、今でも現役です。全く年齢を感じさせない不思議な魅力の持ち主ですね。小さい頃はお転婆で3歳上のお兄さんが泣いて帰ってきたら、仕返しに行くような子。相撲で男の子を投げ飛ばしたり、踏切でのぼりと下りの電車に挟まれてやりすごしたり・・・。肺がんの手術も盲腸ぐらいに思っていた。ピアノは力んではダメ、肩や腕の力を抜いて弾く。音符は記号ではなく物語。テニスボールを肩の高さから落として、下に着くまでに指先でキャッチ。89歳で新築した家で一人暮らし。2016/12/09

香菜子(かなこ・Kanako)

50
わがままだって、いいじゃない。―92歳のピアニスト「今日」を生きる。室井麻耶子先生の著書。東京音楽大学を首席で卒業後、海外でピアニストとして大成功を収められた室井麻耶子先生の自由な生き方に憧れと尊敬を覚える女性は多いと思います。わがままだって自分勝手だってかまわない、自分の生きたいように生きないと。2018/09/03

hiromura

3
元気な年上の方の生き方は気になります。この本は82歳の義母にも読んでほしいと思いましたが、ほとんどがピアノに関することなので、どうかな?34歳から活動していたドイツから61歳で帰国され、89歳で家を新築しちゃうなんて!いくつから始めてもいいんだ、と励まされます。2013/09/21

スリカータ

2
現役でいるということの素晴らしさ。常に向上心と好奇心を持ち、キラキラした瞳を持っているに違いない。パワー維持のために、肉を食べる室井さん。たんぱく質を分解できる酵素が胃にある証拠。胃腸の若さが長寿の秘訣なのかもしれません。茶目っ気があって、人間としても魅力的です。2013/06/12

たまネギ子

1
面白かった。自分もピアノを弾くので刺激になった。年齢を気にしないこの方の堂々とした生き方に好感が持てた。そして90超えても楽しめる、人生経験が増えれば増えるほど表現力が広がるピアノという楽器は素晴らしいなと思った。2019/04/28

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