出版社内容情報
「小説」と「批評」を面白く読むために。
米政府の奨学金を得てニューヨークで1年間の生活を
送った著者の専門は「劇文学」だった。
その後、ウィスコンシン大学二十世紀研究所で過ごした際に、
ポストモダン小説の巨人、ジョン・バースの知遇を得て、
気がつけば劇文学から「アメリカ現代小説」の世界に
どっぷりとのめりこんでしまっていた。
「小説」という摩訶不思議な世界に迷いこんだ著者は、
研究者としてのみならず批評家としても多くの雑誌に
「アメリカ小説」について書いてきた。
1990年までに書いたものはすでに書物として刊行され、
その後に書いたものはまとめられていなかった。
若い世代の人たちが面白く「アメリカ文学」を読めるよう
入門書としての体裁をとり、読者がさらに深く
「アメリカ文学」に目を向けてもらうための案内書。
(序章)ポストモダンの意識
(1章)ジョン・アップダイク
(2章)J・D・サリンジャー
(3章)ケン・キージー
(4章)レイモンド・カーヴァー
(5章)バーナード・マラマッド
(6章)ジョン・バース
(7章)ティム・オブライエン
(8章)短編小説のこと
(9章)ハロルド・ブルーム
(10章)リサイクルするリアリズム
岩元 巌[イワモト イワオ]
いわもと・いわお
1930 年大分県生まれ。アメリカ文学者、筑波大学、
麗澤大学名誉教授。1953 年東京教育大学卒業。
中央大学、東京学芸大学を経て筑波大学教授、
1990 年退官し麗澤大学教授、2003 年退職。
主な著書には、
『現代アメリカ作家の世界』(リーベル出版、1988年)、
『変容するアメリカンフィクション』(南雲堂、1989年)、
『ミドルタウン物語』(沖積舎、1999年)、
『シオドア・ドライサーの世界』(成美堂、2007年)等が、
主な訳書には、
『結婚しよう』(ジョン・アップダイク、新潮社、1978年)、
『フローティング・オペラ』(ジョン・バース、講談社、
1980 年)、『アップダイク自選短編集』(新潮文庫、1995年)、
『ゴルフ・ドリーム』(ジョン・アップダイク、集英社、
1997年)、『レターズ』(ジョン・バース、共訳、国書刊行会、
2000年)、『カッコーの巣の上で』(ケン・キージー、白水社、
2014年)等がある。
内容説明
「小説」と「批評」を面白く読むために。小説という摩訶不思議な世界に迷いこんだ著者は、研究者としてのみならず批評家としても多くの雑誌に書いてきた。若い世代の読者が面白く「アメリカ文学」を読めるような体裁で、さらに深く「アメリカ文学」に目を向けてもらうための水先案内の書。
目次
第1章 ジョン・アップダイク―伝記的事実、文学的虚構
第2章 J.D.サリンジャー―シーモアを葬う
第3章 ケン・キージー―反体制の夢『カッコーの巣の上で』
第4章 レイモンド・カーヴァー―僕らがカーヴァーと分かちあうもの
第5章 バーナード・マラマッド追悼―幻影と現実を担う人々
第6章 ジョン・バース―『レターズ』を読む
第7章 ティム・オブライエン―若者たちが背負いし物
第8章 短編小説集のこと―一九八〇年代アメリカ短編集
第9章 ハロルド・ブルーム―『西欧の古典』
第10章 リサイクルするリアリズム―“アメリカ体験”への郷愁
著者等紹介
岩元巌[イワモトイワオ]
1930年大分県生まれ。アメリカ文学者、筑波大学、麗澤大学名誉教授。1953年東京教育大学卒業。中央大学、東京学芸大学を経て筑波大学教授、1991年退官し麗澤大学教授、2004年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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田中峰和