出版社内容情報
篠原一先生指導の
認定NPO法人かわさき市民アカデミーで開講された
政治・社会講座、連続講義の書籍版!
ワーク・ライフ・バランスの進んだオランダ、
性別や障害による不平等を作らない北欧、
経済だけでなく生活の質や環境の先進国でもあるドイツ。
そのようなイメージを持つこれらのヨーロッパ諸国に共通に
みられるのは、社会民主主義の政治の存在感です。
ところが戦後のヨーロッパ福祉国家をリードした社会民主主義は、
今日のグローバル化の中で国際競争、財政危機、
資本と人の移動(移民)によって大きく揺さぶられています。
それでも社会民主主義政党は依然として、多くのヨーロッパ諸国の
二大政党の一角として責任を担っています。
このヨーロッパの経験――そこには理想的なサクセスストーリー
だけではなく、難題やジレンマがあることでしょう――から
日本が学べることは何でしょうか。――(「まえがき」より)
目次
第1章 ヨーロッパの社会民主主義―福祉国家の資産からグローバル・リスク社会の試練へ
第2章 スウェーデン福祉国家は日本のモデルか?―その歴史と現在
第3章 オランダの雇用・福祉改革―小国社会のイノベーション
第4章 オランダ福祉国家の影―移民と福祉・労働
第5章 ドイツの社会民主主義政党と労働組合―市場を飼い馴らす二つの道?
第6章 ドイツの戦後レジーム―何がどうかわってきたか
補論 篠原政治学の目指したもの
著者等紹介
小川有美[オガワアリヨシ]
1992年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。1992年千葉大学法経学部助手、1995年同助教授。1997年~1999年ノルウェー・ベルゲン大学客員研究員。2003年立教大学法学部政治学科教授。現在、立教大学法学部政治学科教授
宮本太郎[ミヤモトタロウ]
1988年中央大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。1990年立命館大学法学部助教授、1995年同政策科学部助教授。1998年スウェーデン労働生活研究機構客員研究員。2000年立命館大学政策科学部教授。2002年北海道大学法学部教授、2004年同公共政策大学院教授。2013年中央大学法学部教授・北海道大学名誉教授。現在、中央大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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