出版社内容情報
新視点で説く、近代が消した『鎌倉幕府成立前史』!
『平家物語』『源平盛衰記』『吾妻鏡』などから源頼朝と怪僧・文覚の交流を確認しつつ「鎌倉史」の真実に迫り、さらに『日本書紀』『続日本紀』を加えて読み込むことによって「あづま・みちのく」に展開した「大伴家持・坂上田村麻呂から頼朝への征夷大将軍史」や奥州の「修験道史」「鉱山史」、および「平泉の黄金文化」との関わりを鮮明化。そして、それらは「頼朝・義経の兄弟相剋」の実態究明でもある。本書は、近代の「国史」が消してしまった「我が国古代史のゆがみ」を追求(是正)する書である。
内容説明
新視点で説く、近代が消した鎌倉幕府成立前史!古代王権にとって特別な地であった「あづま・みちのく」。大伴家持・坂上田村麻呂から頼朝への征夷大将軍の流れと「平泉の黄金文化」の実相。そして「みちのく」に精通していた怪僧・文覚と源頼朝との交流による幕府創立と「頼朝・義経の兄弟相剋」の本質。近代の「国史」が消してしまった「我が国古代史のゆがみ」を追究する。
目次
序章 歪められた「鎌倉史」―戦前の「統制・抑止・停滞」を超えて(古代学の対比・「江戸期」と「近・現代」;「鎌倉史」への素朴な疑問;『平家物語・源平衰勢記』源平譚の読み直し)
第1章 鎌倉幕府成立前史―古代史と「あづま・みちのく」(古代人の見た「あづま・みちのく」;征夷大将軍の「歴史」;天台宗慈覚大師円仁と朝廷;畿内貴族と「あづま・みちのく」)
第2章 頼朝と清和源氏―「鎌倉史」始動(「鎌倉幕府」草創への道のり;清和源氏と「みちのく」;源平譚の実相;大威徳寺と文覚上人)
終章 文覚とは誰か―「文覚像」の消長(文覚像の確認;みちのくと文覚;明治初期頃まで歌舞伎でもてはやされていた「文覚物」;近・現代における「文覚上人の消長」)
著者等紹介
相原精次[アイハラセイジ]
歴史作家。1942(昭和17)年横浜生まれ。1965(昭和40)年國學院大学文学部卒業。同年4月より奈良市にある私立中・高等学校に国語教師として赴任。5年間勤務後、横浜に戻る。2003(平成15)年4月、神奈川県立高等学校を定年退職。執筆活動に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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