出版社内容情報
「わたし」と「あなた」をめぐる45篇、第5作目詩集、本邦初訳
現代カナダ文学を代表する作家・詩人、マーガレット・アトウッドが放つ
イメージを秘めた言葉の数々
「わたし」と「あなた」
男女の私的な物語は、個人から国家、さらに地球規模の闘争へ──
不穏な空気に包まれたデビュー作の詩集『サークル・ゲーム』(1966)〔彩流社、2020〕と対になる作品
『サークル・ゲーム』の閉塞的な人間関係から、本作『パワー・ポリティクス』(1971)は「権力ゲーム」へとテーマが広がり、そのイメージやモチーフは、後の小説で鮮やかに展開される
あなたはわたしにぴったり
目のなかに入る針のよう
釣り針
見開いた目
(──冒頭の詩より)
内容説明
「わたし」と「あなた」男女の私的な物語は、個人から国家、さらに地球規模の闘争へ―アトウッドが提示する「パワー・ゲーム」「わたし」と「あなた」をめぐる45篇の詩集、本邦初訳。
目次
彼はふたたび現われる
彼を避けようと彼女は考える
彼らは外食する
彼は異様な生物学的現象である
彼らの態度は異なる
彼らは空を旅する
些細な戦略
もっと良いやり方がある
彼は東から西へ向かう
彼らは敵国
扉のそとでのためらい
最後に目にした彼
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
1939年カナダのオンタリオ州オタワ生まれ。トロント大学、ハーバード大学大学院などで英文学を学ぶ。1966年に『サークル・ゲーム』でデビューし、カナダ総督文学賞を受賞。『侍女の物語』(1985)でカナダ総督文学賞とアーサー・C・クラーク賞、『寝盗る女』(1994)でコモンウェルス作家賞、『昏き目の暗殺者』(2000)でイギリスのブッカー賞、優れたミステリ作品に与えられるダシール・ハメット賞を受賞。さらに2017年にはチェコのフランツ・カフカ賞が授与されるなど、カナダ国内だけではなく、ヨーロッパでも数多くの文学賞を受けている。また『侍女の物語』の続編である『誓願』は2019年にアトウッドにとって2度目となるブッカー賞を受賞した。作品はこれまでに40ヶ国語以上で翻訳。小説や詩、評論のみならず、児童書やグラフィックノベルの原作など、幅広い分野の作品を発表し、世界中の読者を魅了し続けている。国際ペンの副会長。トロント
出口菜摘[デグチナツミ]
1976年生まれ。京都府立大学文学部教授。専門は英米詩(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
ロビン
てでぃ