出版社内容情報
ウクライナ戦争を支えるロシアの民族精神への視線!
ロシア革命による内戦と第一次世界大戦の対ドイツ戦の最中に書かれたロシアの精神を解き明かす古典中の古典の新訳。(旧訳『深き淵より ロシア革命批判論文集 2』(ベルジャーエフ ほか著、長縄光男、御子柴道夫 監訳、現代企画室、1992年))
ロシアの代表的な思想家11人による革命の〝陰の部分〟を指摘するとともにロシア人の新旧の精神世界を冷徹に分析、国家と民族の運命に思いをめぐらせる。
革命派(ボリシェヴィキ)がロシア人以外のウクライナ人やグルジア人などの異民族に“ 民族自決” を認め、旧ロシア帝国の版図を分解、縮小したことに対する民族主義者の立場からの憤激の感情が述べられている。それから70年、ソ連邦として再び寄せ集めた版図(構成共和国)が解体された時(1991年)に、分離・独立した共和国に対して、ロシアの民族主義者たちは全く同じように嘆き憤激、激昂した。そうした大ロシアの民族主義の感情は、そのまま今般のウクライナ戦争に投影されている。
そして本書には「ロシアには何故、今日に至るまで独裁的な指導者や権威主義的、強権、全体主義的政治体制がくり返し出現するのか」「何故、国民はそれらの指導者や体制を受け容れるのか」などの疑問への答えも含まれている。
◆目 次
訳者まえがき
編者・発行人まえがき ピョートル・ストルーヴェ
Ⅰ ロシア革命の宗教的意義 セルゲイ・アスコリドフ
(宗教哲学者、ペテルブルグ大学教授)
Ⅱ ロシア革命の精神 ニコライ・ベルヂャーエフ(宗教、政治、哲学者)
Ⅲ 神々の饗宴(侃々諤々)──現代の対話 セルゲイ・ブルガーコフ
(哲学者、神学者)
Ⅳ 我々の言葉 ヴャチェスラフ・イワーノフ(象徴主義の詩人、哲学者)
Ⅴ 社会主義、文化、ボリシェヴィズム アロン・イズゴエフ
(作家、政治評論家)
Ⅵ 民族の再生 セルゲイ・コトリャレフスキー
(歴史家、法律学者。モスクワ大学教授)
Ⅶ 民族のどよめき(咆哮) ヴァレリアン・ムラヴィヨフ
(哲学者、外交官、社会活動家)
Ⅷ ロシア・インテリゲンツィヤの進むべき道 パーヴェル・ノヴゴロツェフ
(リベラル派の活動家。法律学者、哲学者)
Ⅸ ペルーン神の呪い ヨシフ・ポクロフス
内容説明
ロシア革命による内戦と第一次世界大戦の対ドイツ戦の最中に書かれたロシアの精神を解き明かす古典中の古典。ロシアの代表的な思想家11人が革命の“陰の部分”を指摘するとともにロシア人の新旧の精神世界を冷徹に分析、国家と民族の運命に思いをめぐらせる。ウクライナ戦争を支えるロシアの民族精神への視線!革命派(ボリシェヴィキ)がロシア人以外のウクライナ人やグルジア人などの異民族に“民族自決”を認め、旧ロシア帝国の版図を分解、縮小したことに対する民族主義者の立場からの憤激の感情が述べられる。
目次
1 ロシア革命の宗教的意義
2 ロシア革命の精神
3 神々の饗宴(侃々諤々)―現代の対話
4 我々の言葉
5 社会主義、文化、ボリシェヴィズム
6 民族の再生
7 民族のどよめき(咆哮)
8 ロシア・インテリゲンツィヤの進むべき道
9 ペルーン神の呪い
10 ロシア革命の歴史的意義と民族の課題
11 深淵から(DE PROFUNDIS)
著者等紹介
植田樹[ウエダシゲル]
1940年生まれ。東京外国語大学ロシア科卒業。日本放送協会(NHK)に記者として入局。元モスクワ特派員(旧ソ連・東欧担当)、ニューデリー特派員(南西アジア担当)、ワルシャワ移動特派員(ワレサの連帯運動)、テヘラン移動特派員(ホメイニ革命、イラン・イラク戦争)、解説委員。元・日ロ交流協会顧問、副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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