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出版社内容情報
80年代に登場し、競争を市場だけでなく人間にも強制し強い破壊力で
社会を襲い続ける新自由主義。
90年代に起るインターネットの普及の前提条件を作り上げた80年代の
技術革新と電気通信改革と新自由主義は、どのように影響しあったか。
新自由主義の元締めとしての国家の政策は、公共をどう捉えたか。
パブリック・インタレスト(公共の利益)をどのように考慮したか。
解説:藤田真文(法政大学社会学部メディア社会学科教授)
花田達朗コレクション
花田達朗の仕事はジャーナリズム研究という一本の柱を通す
ことができる。
公共圏論、空間論、制度論などの研究に貢献した学徒は、
ジャーナリズムの改善を通じた豊かな市民社会の創造を追求した。
花田の筆は、日本のジャーナリストへの共感と連帯、
そして、怒りと絶望を隠さなかった。
同時にそれは、信頼を失う既成メディアと軌を一にするように、
ジャーナリズム研究を痩せ細らせていった
日本の研究者たちへも向いた。
理論と実践を通じ、ジャーナリズムに自己の宿り場を探し続けた
孤高の社会学者の40年にわたる全仕事。
花田達朗ジャーナリズムコレクション
既刊
第2巻 ジャーナリズムの実践
――主体・活動と倫理・教育2(2011~2017年)
第1巻 ジャーナリズムの実践
――主体・活動と倫理・教育1(1994~2010年)
第3巻 公共圏
――市民社会のための理論
第4巻 メディアの制度論と空間論
――両義性の葛藤
続刊予定
第5巻 テレコム・ポリシーとテクノロジー(本書)
――1980年代と新自由主義
第6巻 ジャーナリズムと時評 事典 補遺・索引
(もくじ抜粋)
第1部 西ドイツおよびドイツのテレコミュニケーション政策と
境界領域問題(1987~1994)
西ドイツに見る「一国電気通信政策」の行方
西ドイツにおける電気通信制度改革の実施とその基本的構図 他
第2部 メディア融合からマルチメディアへ(1989~1995)
電気通信と放送との融合―日本の政策ペーパーを素材として
内容説明
放送番組アーカイブスを記憶メディアとして捉え「沖縄返還密約」事件の社会的記憶を検証する―。
目次
第1部 ドイツのテレコミュニケーション政策と境界領域問題(1987~1994)(ドイチェ・ブンデスポスト(西独)―欧州最大のテレコム企業(1987)
西ドイツに見る「一国電気通信政策」の行方(1988)
西ドイツにおける電気通信制度改革の実施とその基本的構図(1989) ほか)
第2部 メディア融合からマルチメディアへ(1989~1995)(電気通信と放送との融合―日本の政策ペーパーを素材として(1989)
マルチメディア環境と多層的「情報権利空間」(1995)
マルチメディア環境における「公共性」問題の位相(1995))
第3部 記憶メディアとしてのアーカイブス(2010~2012)(セカンドメディアとしてのアーカイブス―大学のジャーナリズム教育と放送ライブラリーの活用(2010)
『放送番組で読み解く社会的記憶―ジャーナリズム・リテラシー教育への活用』のはしがき(2012)
放送番組資料の教育活用と社会的記憶の批判的検証(2012) ほか)
著者等紹介
花田達朗[ハナダタツロウ]
フリーランス社会科学者。早稲田大学名誉教授。東京大学名誉教授。専門は社会学、メディア研究、ジャーナリズム研究。1947年長崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ミュンヘン大学哲学部コミュニケーション学(新聞学)修士課程修了、同大学大学院博士課程満期退学。東京大学大学院情報学環教授、学環長を経て、2006年より早稲田大学教育・総合科学学術院教授を務め、2018年3月末に定年退職。その後、2007年より早稲田大学ジャーナリズム教育研究所所長、2015年より早稲田大学ジャーナリズム研究所所長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。