出版社内容情報
現代アメリカ文学を代表する作家、フィリップ・ロス(1933-2018)。
ロス文学の根幹をなす「ユダヤ性」に注目。各時期の代表作を通して、
ロス文学の特徴とその変化を追う。
本邦では、全米図書賞受賞のデビュー作、『グッバイ、コロンバス』の
新訳が朝日出版社から3月に刊行予定!
【フィリップ・ロス 略歴】
26歳の若さで、『さようなら、コロンバス』が全米図書賞を受賞。
以降、ピューリッツァー賞、全米批評家協会賞、ペン/フォークナー賞、
ブッカー国際賞など数多くの賞を受賞し、常に注目され続けた。
ノーベル文学賞候補にも目され、コーマック・マッカーシー、
ドン・デリーロ、トマス・ピンチョンと並び、
現代アメリカ文学を代表する4人の作家の一人とされる。
2006年、『ニューヨーク・タイムズ・ブック・レビュー』による、
過去25年間の優れた作品22作のうち、ロス作品は6作も選出された。
内容説明
26歳のデビュー以来、読者を翻弄しつづけたロス文学の根幹をなす「ユダヤ性」に注目。各時期の代表作を通して、ロス文学の特徴とその変化を追う。
目次
ロス文学とは
作家としての旅立ち―『さようなら、コロンバス』
束縛とのたたかい―『レッティング・ゴー』と『ルーシーの哀しみ』
解放―『ポートノイの不満』
本当の自分を描くということ―『男としての我が人生』
ネイサン・ザッカマン登場―『ザッカマン・バウンド‐三部作とエピローグ』
イスラエルという視点―『カウンターライフ』と『オペレーション・シャイロック』
身体が伝えるユダヤ性―『父の遺産‐本当の話』
ユダヤ的思考の完成に向けて―『サバスの劇場』
アメリカを問う―アメリカ史三部作
歴史改変小説―『プロット・アゲインスト・アメリカ』
著者等紹介
坂野明子[サカノアキコ]
専修大学文学部教授。お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都立大学人文科学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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