発見!不思議の国のアリス―鉄とガラスのヴィクトリア時代

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  • サイズ B5判/ページ数 124p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784779123092
  • NDC分類 233.06
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『不思議の国のアリス』の

物語とイラストをたどって見えてくる

ヴィクトリア時代の文化を解説!



【本書の特色】

★オールカラーで図版豊富!



★切手/時計/ロンドン万国博覧会/

フラワー・ショー……など、

テニエルのイラストから当時の文化を知る

新しい『アリス』の読み方!



★『不思議の国のアリス』のストーリーマップ、

ヴィクトリア時代の年表、ルイス・キャロルを知る

キーワードなど、内容盛りだくさん!



アリスファン

も楽しく学べる

一冊です!



オールカラーで見て楽しく、読んで発見! 中身をご紹介♪

【主な目次】



ヴィクトリア時代を知るための基礎講座



アリスの産みの親ってこんな人!



不思議の国のアリス イラストマップ





第一部 移動の文化



第一章 広がる空間



第二章 アリスで発見!? ヴィクトリア時代の文化ー移動編ー



(1)フィッシュ・アンド・チップス

(2)切手

(3)時計

(4)地下鉄

(5)ツーリズム

(6)アフタヌーン・ティー

(7)狂気の感覚



第二部 視覚の文化



第一章 見せる空間/魅せる空間



第二章 アリスで発見!? ヴィクトリア時代の文化ー視覚編ー



(1)温室

(2)ガラス製品

(3)カメラ

(4)ロンドン万国博覧会

(5)動物園と鳥ブーム

(6)ダンディーブーム

(7)使用人ブーム

(8)上流気取りと偽装食品



第三部 競争の文化



第一章 生き物たちの集まる空間



第二章 アリスで発見!? ヴィクトリア時代の文化ー競争編ー



(1)ドードー

(2)昆虫

(3)ドッグ・ショーと犬ブーム

(4)階級制度

(5)プロフェッション

(6)フラワー・ショーとガーデニング・ブーム

(7)スポーツ



特集



日本語訳を見比べてみよう

不思議なアリスの仕掛け絵本

ヴィクトリア時代とキャロルの年譜

キャロルと同時代の作家たち

キャロルを読み解く7つのキーワード

キャロルの作品紹介

寺嶋 さなえ[テラシマ サナエ]
てらしま・さなえ
東京大学大学院 総合文化研究科・地域文化研究専攻
修士課程修了(2010年)。専門は英米の文化研究。
現在、日本女子大学兼任講師。
主な著書に、共著で
『映画で読み解く現代アメリカ―オバマの時代』
(明石書店、2015年)、
『エスニック研究のフロンティア』(金星堂、2014年)、
『アフリカ系アメリカ人ハンディ事典』
(南雲堂フェニックス、2006年)、
『カリブの風―英語文学とその周辺』
(鷹書房弓プレス、2004年) など。

内容説明

この本ではアリスと一緒に、ヴィクトリア時代の文化や流行をたどっていきます。もしかするとあなたの身近にある食べ物や洋服、今では生活の一部となっているものも、この時代に生まれているかもしれません。それでは、アリスと一緒に発見しましょう!

目次

第1部 移動の文化(広がる空間;アリスで発見!?ヴィクトリア時代の文化―移動編)
第2部 視覚の文化(見せる空間/魅せる空間;アリスで発見!?ヴィクトリア時代の文化―視覚編)
第3部 競争の文化(生き物たちの集まる空間;アリスで発見!?ヴィクトリア時代の文化―競争編)
キャロルにまつわるエトセトラ

著者等紹介

寺嶋さなえ[テラシマサナエ]
東京大学大学院総合文化研究科・地域文化研究専攻修士課程修了(2010年)。専門は英米の文化研究。現在、日本女子大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nat

28
図書館本。「不思議の国のアリス」が生まれたヴィクトリア時代の文化や流行について解説。ロンドン万博が画期的だったことや、中産階級の台頭などこの時代のことがアリスの物語の時代背景として理解できた。アリスに登場するニセウミガメの背景に偽のウミガメスープの流行があり、ニセウミガメがウミガメスープの歌を歌うところが皮肉でおかしいことがよくわかった。オクスフォード大学の教員だったルイス・キャロルだが、頭脳明晰だったのに講義が退屈で学生からボイコットされるほどだったなんて残念。2025/03/09

コニコ@共楽

16
イギリスが発展したヴィクトリア時代を俯瞰して、アリスの世界背景を解説してみせた本。「移動」、「視覚」、「競争」という3つの切口で語られる。キャロルの時間のモチーフは、当時の時間に対する新しい概念(pass「過ごす」ものからspend消費する」)に影響されて、独特のやり方で展開されていったのだろう。アリスの冒険が、ロンドン万博のように不思議な世界を次から次へと見て回るのに似ているとするのも、面白い考えだった。多くの翻訳の比較も参考になった。2025/04/01

春ドーナツ

10
内容の興味深さも然る事乍ら、レイアウトと口絵の質の高さが、アリス関連本の中でも一頭地抜いていると思う。19世紀英国はまた長篇小説の黄金時代でもあったけれど(そう思います)、コンパクトに纏まった本書をバックボーンにして、当時の本を紐解くと、より深く作品に没入できるかも知れません(希望的観測)。2017/07/31

もりおか

5
不思議の国のアリス、単なる児童文学でも言葉遊びに終始する本ではないこの物語の書かれたヴィクトリア時代の文化、経済、思想がかなり理解できた。小噺的に読むのも良し、当時の近代革命による生活や階級流動など英国史を学ぶツールとしても良し。ダーウィンの進化論の部分と、鏡の国のアリスの赤の女王のセリフの連関性、人間を生物の頂点とする考え方からの脱却など多くの重層構造でアリスは出来ている。 現在では、ロリコンであったという短絡的な表現がなされがちなルイスキャロルへの関心も更に強まった。2017/11/30

三谷銀屋

3
ヴィクトリア時代の文化的背景から「不思議の国のアリス」に登場するモチーフを考察する。急速な都市化が進み、科学技術が発展し、人々の価値観が変わっていく一方で、人間の精神に様々な歪みや問題も生じてきていた時代の狂騒は、不思議な国のアリスの不条理で奇妙な世界にところどころ反映されている…のかもしれない。作品の時代背景が分かると物語の深みも増す事を実感。後半では、いろいろな翻訳者による日本語訳の対比も説明されていて面白かった。英語のジョークやユーモアをどう訳すか…本当に十人十色で難しそう。読み比べてみたくなった。2021/09/16

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