内容説明
ヒトラーとアンネ・フランクは恐怖と絶望のアウシュヴィッツで結びつく。『わが闘争』にフロイトが突きとめた“神経症”の病理を見、能弁家にして大衆心理を知るヒトラーが陥ったマルキシズム打倒のためにはユダヤ人を絶滅しなければならないという強迫観念に襲われたヒトラーの深層心理とナチの歩みを追いながら、ホロコーストに至る道を辿る。
目次
序章 『わが闘争』と『アンネの日記』
第1章 アドルフ・ヒトラー
第2章 ユダヤ人の危機
第3章 ヒトラーの類まれなる性格
第4章 アウシュヴィッツ
第5章 アンネ・フランクの日記
終章 フロイトと『モーセと一神教』
著者等紹介
林順治[ハヤシジュンジ]
旧姓福岡。1940年11人兄弟姉妹の末子として東京世田谷下馬に生れる。県立横手高校から早稲田大学露文科に進学するも中退。1972年三一書房に入社。取締役編集部長を経て2006年3月退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tuppo
3
人に歴史ありだなあ。理性的判断と感情と状況とどこまでコントロールしていてどこからはアンブレーキだったのか見当もつかない。2016/11/17
みち
2
ヒトラーがユダヤ人かもしれないのは、父方の祖父が誰なのかが分からないから、を初めて知った。その息子、ヒトラーの父親が養子になったり、三度の結婚をしたりと不安定な精神の持ち主に感じられた。その父親のもとで育ち、四人のきょうだいを失うなど複雑な家庭環境。そんな時代かもしれないけど、ヒトラーの人格形成に与えた影響は大きいと思う。2021/04/04
Y田
2
そうか、反ユダヤ主義というのはヒトラーが言い出した訳ではなくて、もの凄く昔からある考えということか。(今、ものすごい無知をさらけ出してるかもしれない (笑)) 第一次大戦の敗戦の賠償金とか世界恐慌の影響、すぐ近くに共産勢力があったり、時代背景や色々な条件が揃って多数の国民も支持する事になったという事か。●「差別はいけない」以上の考察が出来ないのが自分の現状だ。ユダヤ人そのものについてや、ユダヤ民族とその差別、又その歴史について、今後少しずつでも勉強したいと思う。そんなことを思う正月だった。 2019/01/02
michi
1
★★★2015/04/01
Pinocchio
0
きちんと理解するには、ある程度の前提知識が必要そう。2015/02/20