内容説明
50の短文から構成されている本書で「イラン人の不思議」が分かる!
目次
1 テヘラン下町、その日その日(モストウフィー横丁のこと;最初の喧嘩 ほか)
2 イラン人このフシギな人々(地下鉄とイラン人;火事と喧嘩が江戸の華なら… ほか)
3 イチジクの木の下で(バッガーリ;ふたつのスープ ほか)
4 革命をこえて(イラン人の容貌;西洋と東洋のはざまで ほか)
著者等紹介
遠藤健太郎[エンドウケンタロウ]
1984年埼玉県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2011年より約2年間、イラン・イスラム共和国テヘラン大学にてイラン近代史を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei
16
イランに2年間留学したときに体験したこと感じたことを包み隠さず率直に描かれたエッセイ。ヨーロッパより近いのに遠く感じる国イランの日常生活がたっぷりと書かれています。いやーすごい。日本と全然違うー。いいところもあり悪いところもあり。。著者はイランを100%肯定してるわけではなく、俯瞰的な立場から書いているわけでもなく、フラットに、イラン人と対等の立場として生活した心意気を拍手を送りたい。愛は強いけどその愛は優しくはなく、「そういうとこやぞ!!」というニュアンスのオチの文章が多かったかな。面白かったです。2020/09/08
ののまる
14
きみ、イランのこと嫌いなんやね、と思ってしまうのは、著者の文章力(まるで学校か何かの感想文)のせいだろうな。良いエピソードもたぶん笑うところも、コチラに何の感情もかき立てられないので、結局批判ばかりが目に付く。イランの日常を書いている本は少ないのに、中途半端なエリート学生目線があちこちに出てきて、つまらなかった。2018/12/24
Riopapa
9
イランのことを何も知らないと気づき、図書館に行ったところ、イラン関係の本があまり置いていなかった。本書はイランに留学していた著者の二年間の経験を出会った人々を中心に描いている。世界で孤立しているが、そこに生活している人々は大変なのだろう。経済がうまくいかないと、結局、イスラム教とおう心の拠り所があっても、人心は荒れてしまうのだろうか。2018/09/30
ジュースの素
7
大変面白かった。イランの人々や普通の暮らしをここまで書かれた本は珍しいのではないか。まぁ 大抵が想像がつくイラン人の性格だが、彼らが日本に住んだらどのように思うのかなといろいろ想像した。女性がヘジャブを着る理由については著者の言う通りだ、全く。日本に帰り、イランを思うに、あのシンプルな暮らしが懐かしいと彼は言う。2020/04/17
geki
3
歴史、社会、価値観が異なる人たちが、この地球上にたくさんいるのだということをまざまざと見せつけられたような気がします。現状に不満しか唱えないイランの人の行く末が心配です。作者が現地で感じた充足感、なくても別に困らない感も何かと落ち着きのない日本人にとって、大事な感覚。2019/12/28