内容説明
景教(キリスト教ネストリウス派)の謎を解き明かす。アジア最大の古代キリスト教はどのように興亡したのか。大秦景教流行中国碑の宝珠の謎を追う旅!
目次
第1章 西安―輝ける古代の都(古の都、長安;大秦景教流行中国碑;空海と景教との関係 ほか)
第2章 オロン・スム―オングート部族の都(モンゴルの台頭;宗教と政治;シルクロードの商活動と景教 ほか)
第3章 泉州―昔日の国際海港都市の栄華を偲ぶ(泉州へ行く;泉州海外交通史博物館;ミカエル氏との会話 ほか)
著者等紹介
桑野淳一[クワノジュンイチ]
1951年、新潟県生まれ。青山学院大学法学部卒業。三重県立高等学校地歴科教諭の傍ら名古屋国際政治研究会(名古屋大学法学部大学院)や中部地区東南アジア歴史学会(名古屋大学大学院国際開発研究科)に参加し、三重国際文化交流の会を主宰。その後、タイ国立タマサート大学東アジア研究所客員教授、同時に同大学内の青山学院大学オフィス所長(青山学院大学招聘教授)。2012年からは福井大学客員教授を兼ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
22
景教の話も知らない話なので面白かったですが、西安やオロン・スムに関する紀行文が良かったです。西安は訪れたときを思い出しながら読みました。2023/08/22
韓信
1
西安の大秦景教流行中国碑、オングト部の都オロン・スム、泉州の景教墓石等、中国各地に遺された景教遺物・遺址をめぐる旅行記。神策軍を終南山に拠る景教徒傭兵軍団と見なしたり、空海は長安に「大日教」なるものを学びに来ており、日+京(大)+教=景教で、景教もその大日教を隠れ蓑にして唐に流入したと宣うなど、トンデモ歴史認識がチラホラ。まじめに景教について知りたい人が読むべき本ではないが、尖閣後の反日感情と素朴な人懐こさが半ばする中国の現状と、泉州海外交通史博物館などマニアックな観光地を紹介する紀行物としては読める内容2020/10/08