出版社内容情報
なぜ『源氏物語』は世界文学たり得たのか。時空を超えて生成し続ける物語の力とは何か。物語の奥深くに刻まれた、『長恨歌』や羽衣説話・白鳥処女説話などの東アジアにおける民話の影響を剔出することで、その根底に人類の根源の物語を見出し、それを男の物語から女の物語へと昇華させた、『源氏物語』生成の姿を描き出す。
内容説明
なぜ『源氏物語』は世界文学たり得たのか。時空を超えて生成し続ける物語の力とは何か。物語の奥深くに刻まれた、『長恨歌』や羽衣説話・白鳥処女説話などの世界的な民話の影響を剔出することで、その根底に人類の根源の物語を見出し、それを男の物語から女の物語へと昇華させた、『源氏物語』生成の様を描き出す。
目次
序論 長恨歌から源氏物語へ
源氏物語と長恨歌(楊貴妃の例;光源氏始末;長恨歌変奏;竹取と浦島;羽衣説話;天の夕顔;源氏物語と白鳥処女;長き世の恨み;長恨歌と桐壺の巻;長恨三代 ほか)
補論 長恨歌の民話的原型―羽衣・浦島・七夕説話
著者等紹介
上野英二[ウエノエイジ]
1957年生まれ。京都大学文学部卒業(国語学国文学専攻)。同大学院文学研究科修了。博士(文学)。京都大学文学部助手、成城大学文芸学部専任講師、助教授を経て、教授。東洋文庫研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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