内容説明
『武器よさらば』は、単なる自伝小説ではなかった。戦場へ飛びこみ、“男らしさ”の伝説を作りあげた作者は、個人的体験と歴史的事実を、どのように虚構に織りこんだのか?物語の虚実を精緻に読み解き、実体験と史実を融合した『武器よさらば』の成立過程に迫る。
目次
第1章 歴史的事実としての『武器よさらば』(イゾンツォ川の戦闘;カポレットの退却)
第2章 自伝としての『武器よさらば』(戦時中の個人的体験;報道記事と読物記事;旅行記風と内部事情通;釣りの事情通)
第3章 『武器よさらば』と二人の作家―スタンダールとクレイン
第4章 アグネス・フォン・クロウスキー―『武器よさらば』のヒロインのモデル(司書から看護婦へ;ミラノのアメリカ赤十字病院勤務;ヘミングウェイの求愛;結婚の約束 ほか)
著者等紹介
日下洋右[クサカヨウスケ]
1941年生まれ。1971年東京教育大学大学院修士課程修了。鳥取大学専任講師、信州大学助教授、群馬県立女子大学大学院文学研究科教授・文学部英文科教授兼文学部長、公立大学協会人文系部会長、現在、東京福祉大学大学院教育学研究科教授。専攻はアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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