内容説明
なぜ文明は衝突しなければならないのか、9・11が完成させたポストモダンな世界とはなにか。文学研究の最先端から、ポスト歴史主義とアイデンティティを批判しながら、現代アメリカの文学、芸術、思想を縦横無尽に批評する。
目次
序章 空白の頁―アイデンティティ、文学理論、そして現在
第1章 ポスト歴史主義―歴史が終わったとき、なにが終わったのか(歴史の終わり;ポリティカル・サイエンス・フィクション ほか)
第2章 プレ歴史主義―どのようにして美学は、アイデンティティ主義にいたったのか(岩―ミニマリズム・アートの枠組;そして石―脱構築における「自然なもの」 ほか)
第3章 歴史主義―過去のあやまちに、われわれはどう責任をとるのか(記憶すること;追体験すること ほか)
コーダ無意味の帝国―ハートとネグリの『帝国』
著者等紹介
マイケルズ,ウォルター・ベン[マイケルズ,ウォルターベン][Michaels,Walter Benn]
1948年生まれ。イリノイ大学シカゴ校教授
三浦玲一[ミウラレイイチ]
一橋大学言語社会研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ecriture
8
ツッコミが必要な箇所が頗る多いが、部分的に本人も気付いている。意見の不一致の不可能性を想定することの不可能性に自ら言及し、ありもしない敵を作り出して攻撃していることを認めて自分の主張を折ってしまう。2004年なら追うべき論争史逃しすぎだろ。デリダとド・マンを批判しようとして、デリダの歓待論やコーラ論をドヤ顔で自分の手柄にして反論するところには呆れるしかなかった。ボンクラでも最低限の水準まで仕上げろ。「無限」とか議論の歴史ある言葉を勝手に使うのだが。歴史を都合よく変えるんじゃなくて歴史を学べよ。2017/03/04
aabbkon
1
イーグルトン経由で読むと、やっとわかった。ポストモダニズム世界を正当に批判することの面白さ。2015/01/19