内容説明
クルアーン知らずしてイスラーム理解なし!イスラームの側からものを見たら、世界はどうみえるのか。日本人のクルアーンの読み方は本書ですべて更新される。
目次
第1章 クルアーンとは何か(比較という方法;四大文明を比較する ほか)
第2章 書物としてのクルアーン(誤解の落とし穴;「クルアーン」は、ない? ほか)
第3章 クルアーンでわかる世界史(似非信者;善悪の点数計算 ほか)
第4章 イスラームの歴史・神・法(イスラームの歴史観;アブラハムの信仰 ほか)
第5章 カリフ制(カリフ制のメリット;カリフ制の根拠 ほか)
著者等紹介
中田考[ナカタコウ]
1960年生まれ。イスラーム法学者。同志社大学客員教授。一神教学際研究センター客員フェロー。83年イスラーム入信。ムスリム名ハサン
橋爪大三郎[ハシズメダイサブロウ]
1948年生まれ。社会学者。東京工業大学名誉教授。言語派社会学、比較宗教学、現代社会論、現代アジア研究などをてがける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
47
イスラム法学者であり、ムスリムでもある中田考と橋爪大三郎との対談です。橋爪さんがキリスト教を軸として中田さんに質問していくような形で進められているので、とても読みやすくなっています。イスラム教では最後の審判の前に宇宙が滅びて、全員が死ぬと考えているとは知りませんでした。また、イスラム教はナショナリズムになじまないだけでなく、法人の概念もないため、西洋文明の後塵を拝する傾向があることもよくわかりました。飯山陽さんの本よりも穏健な印象を受けた点も好感が持てました。2020/05/04
Koning
33
非常に困った本(笑)ハサン中田師の本かーと借りてみたらよりによって橋爪との対談本だった罠。橋爪が例によってヴェーバー推しで19世紀感丸出しのあれこれ知ったかをしつつ中田がスンニ派いいよ!を畳み掛ける本。そんな感じだと思えばいいのかもしれない。橋爪部分を除けば中田によるイスラームはこんな感じだよ講座?と言えるかもしれない。というかクルアーン読本とかそういうもんではなかったりするのでタイトルのつけ方も何だよなぁ、これ。冒頭で「クソ実証主義」って恐らくはお前事実誤認を積み重ねてるだけじゃないかって(続き2016/04/28
ころこ
24
イスラム教徒で無いひとがクルアーンを読む動機には何があるのか、橋爪は冒頭で応えます。「私たちは、キリスト教文明の共通ルールを、明治維新このかた受け入れてきた。これが、イスラーム教文明のルールでなかったのはどういうことなんだろうという、自己理解にも通じていくからです。」文学が廃れてしまったのは、我々が明治から行ってきた「ヨーロッパ人になる」というプロジェクトに積極的意味を見出せなくなったからです。イスラム教文化のルールであったなら、文学は他の方法で実現されていたのか。あり得た別の歴史への誘因は、例えば人気が2018/07/31
kenitirokikuti
7
橋爪氏の『ふしぎなキリスト教』が「キリスト教」学者から批判されていたことを思い出す。やっぱり小室直樹の学問を継いでいるのかな、という感じ。マックス・ウェーバーとかさ▲わたしが小室直樹の筋がわかるため(副島隆彦氏経由だけども)、中田考氏との対談は分かりやすく感じた。キリスト教では、神のロゴスとはイエス・キリストだが、イスラム教ではコーランが神のロゴスだ、という説明には非常に啓蒙された▲佐藤優は中田考と対談することはないな、という点がよく見えた。キリスト教はローマ帝国の息子だってことがよく分かった2018/02/22
unpyou
7
ガンガン切り込みまくる橋爪先生、今度はカリフ制再興をとなえるイスラム法学者、中田考さんとの対談本。「ISとは会話できる」と無知からではなく説いている日本人の有名な人は中田考さんくらいだが、信じるかどうかは別としてISと会話するベースとして中田さんが提示するイスラム法の論理の一端が理解できる好著。受入れ得ないものとの共存ができない西欧が普遍主義を主張するのは欺瞞である、というカリフ制思想も一理はあると思われ、西欧近代の相対化論として読むのも一興か。橋爪先生の存在によりハードル高い議論がうまく咀嚼されている。2015/12/19




