目次
ゴロツキはいつも食卓を襲う
仲間は同じ釜の飯を食う
鼻持ちならない金持ちの子供は、食い意地がはっていて太っている
少年がふたり並んで、食べ物を分け合ったら、それは親友の証―ポップコーンキャッチをしていたら、なおよし
正体不明者の差し出す液体には、要注意 必ず毒か、眠り薬が入っているから
マヌケは、フードを喉に詰まらせて、あせる
賄賂は、菓子折りの中に忍ばせる
失恋のヤケ食いはいつも好物
ヤケ酒を飲むと、意外なひとと同じベッドで目覚めるはめになる
絶世の美女は、何も食べない〔ほか〕
著者等紹介
福田里香[フクダリカ]
福岡生まれ。武蔵野美術大学卒。お菓子が専門の料理研究家。雑誌や書籍を中心に活躍し、オリジナリティ溢れる菓子レシピが人気(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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ごんどら亭の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
19
自分が食べるより先に与えるひとは、もはや聖人並みである2014/10/11
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
14
ページをめくって次章のタイトルを見てつい吹き出す、ということを何回したか。それは思っていたことを的確に言語化されたという驚きと喜び。食にまつわる50の場面について、それは何を象徴するアイコンなのかということを否定しようなく論理が構築されている。食が引き出すものは感情、つまりアイコンを用いれば感情を左右できるということで、故に映画や小説や感情を扱う場で食の場面が多用されるということなのだろう。遅刻しそうなパンをくわえた少女というものが実際には存在しないということの驚きよ!始めに物語ありきなのだな。→ 2024/02/28
ちょこ
13
物語の食にまつわるステレオタイプな表現についてとりまとめた本。読みながら「あーわかるーあるあるだー」と何度もなった。確かに言われてみると無意識にそういう風に見ちゃってる面はあるもんなあ。もちろん、それを逆手にとって表現してることも色々あるわけだけど。まとめて分析してあると私たちが食べ物に対してどのような思いを寄せてるのかが見えてきて面白い切り口の本だなあと思った。2024/02/01
きゅー
12
まんがやアニメ、映画などには食べ物を使ったステレオタイプな表現が登場する。そうした表現を類型化して、その意味を探っていくというのが本書の意図。タイトルにもなっている「ゴロツキはいつも食卓を襲う」では、一家団欒の食事に悪人がやってきて、テーブルの上の料理をひっくり返す現象が取り上げられている。食卓は平和の象徴であり、それを蹴散らす行為は、家族を蹂躙されるのと同義。実際に家族に暴力をふるわなくても同等のイメージを与えられ、本当の暴力や派手なシーンは後半にとっておけるので物語の冒頭で使いやすいという。2019/02/05
かやは
11
映画や漫画に登場する「食」にまつわるシュチュエーションをまとめたエッセイ。「食欲」という万人が理解できる欲による表現方法は実に多彩だ。創作のヒントになるかもしれない。お菓子と果実が表す、恋、性愛のメタファーのくだりが面白かった。なんたって初めてのキスは甘酸っぱいレモン味ってのが鉄板だからね!2014/01/18
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