出版社内容情報
「耀一郎さんを手放したくないなら、私も負けられない」
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時は大正時代。
高級カフェー「オリオン」で働く元華族のお嬢様・花宮蘭子(はなみや・らんこ)は、
子爵家の御曹司であり、社長の顔をもつ大学生・蝶名橋耀一郎(ちょうなばし・よういちろう)と婚約中。
耀一郎の古き友人である英国の令嬢・マーガレットが、
彼を奪おうと、大胆に蘭子へと挑みかかる。
とあるダンスパーティーの夜、蘭子はふと目にしてしまう。
耀一郎とマーガレットが唇を重ねる、その瞬間を――。
初めて芽生える不安と嫉妬。
「耀一郎さんは、何があっても私のことが好きって…勝手にうぬぼれてたかも」
揺れる想いの中で、蘭子は耀一郎への「本当の気持ち」に気づきはじめる――。
蘭子の想いは、耀一郎の胸に届くのか。
複雑に絡み合う三角関係が、さらに加速する第七巻。
華やかな時代の片隅で、蘭子の恋にも静かに炎がともる。
【目次】
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- 和書
- 法廷通訳人 角川文庫