出版社内容情報
著者が貸本恐怖マンガの第一人者として活躍中だった1960年に、大手出版社の学年誌「たのしい五年生」「たのしい六年生」に連載した、雑誌連載作で、連載ならではの仕掛けやアイデアが盛り込まれたことでこの時期を代表する長編です。当時としては異例ともいえる、貸本出版社から装いをかえて４度も刊行されたことも、当時のこの作品の人気ぶりを物語っています。今回は、初出の雑誌を原本とし、カラーページも再現した、初の大判での完全復刻版です。物語の主人公は小学６年生にして一家を背負い奉公に出た久美子。主人公が人形をめぐるさまざまな事件に巻き込まれる怪異譚。初出時の「たのしい五年生」連載の3回分はこれまで一度も収録されたことがない初復刻となります。また、４色カラー扉、２色カラーページも初めて再現されます。初復刻となる希少な貸本短編集や、改変の変遷がわかる「読本」、ポストカード付き。
１．本体 Ｂ５判並製 226ページ ２．別冊付録１ 初期未復刻短編集 Ａ５判96ページ「赤いハンカチ」（2色）、「丘の上の少女」「滝」「4年目の奇蹟」３．別冊付録２ 「オールカラー版『人形少女』読本」Ｂ５判16ページ
内容説明
著者自身が「初期の代表作」として何度も描き変えて刊行された傑作が、初出の学年誌から、未収録の連載回やカラーページも忠実に再現した完全版で甦る。連載の４色カラー扉、２色カラーページも雑誌サイズで初めて再現。別冊付録として、初復刻となる希少な貸本短編作品集や、単行本ごとに異なるバージョンを網羅した別冊図録、著者インタビューも収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ローズマリー
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この話しが1960年に描かれたということに感動する。親を敬う気持ちや１２歳で奉公に出るということ、子供がかけがえのない存在であること、普通の日常生活が当時、当たり前であったろう丁寧な敬語で描かれている。言葉遣いの美しさ、人形職人の気迫も見どころ。2012/07/10
