内容説明
断崖絶壁に巨大ダムをつくれ!史上最大の難工事!黒四ダム建設。しかも7年の間にダムを完成させなければならない。「やらなきゃならん!」ダム屋一筋30年の男、中村精(くわし)と彼の仲間たちが黒部の厳しい大自然に挑戦する。
目次
プロローグ 黒部にケガは無い!あるのは死…
第1章 秘境に挑む 浮上する黒四計画
第2章 ブルドーザーで標高2700メートルの山を越えよ!
第3章 越冬 零下20度の地での5カ月
第4章 白き酷寒地獄の中で兄貴と呼ばれて…
第5章 決死の雪上輸送!生か!!死か!?
第6章 大いなる賭け 大発破!!
エピローグ 笑う大まむし
著者等紹介
影丸穣也[カゲマルジョウヤ]
本名、久保本稔(くぼもと・みのる)。1940年1月3日、大阪市港区生まれ。4歳で広島県倉橋島倉橋町に戦争疎開し、小学校卒業まで同地で少年時代を送る。12歳で再び大阪に戻り、中学校を卒業後、自動車整備会社に就職するも体調を崩して退社。自宅療養中に描いたミステリー探偵物語「怪獣男爵」でデビューを飾る。その後、大阪・日の丸文庫の『影』(貸本向け短編集)誌上にて影丸穣也のペンネームに変更し、漫画道に入る。1963年に上京後、各出版社の仕事を続ける
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感想・レビュー
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d2bookdd
13
2015年夏に観光に行きました。本書を読んで、改めて壮大なプロジェクトであった事を認識しました。ジュニア版のまんがですが、苦難の情景が伝わって来ました。また、行きたい!2022/02/16
telephone
3
黒部に旅行したので読んでみた。壮絶、壮大な事業だ。ロマンも感じるが、労働環境としてはブラックぶりも半端ない。吉村昭の本も読む予定。2019/11/15
えんもん
2
黒部ダムで購入した。黒部ダムが出来るまでの経緯を漫画でかいてあるので、とてもわかりやすかった。2013/08/23
ビシャカナ
1
戦後復興の需要に応えるため不可欠な水力発電、開発が可能なのは秘境黒部川のみ、7年の工期のうち積雪による中断、トンネル工事に3年、実質2年で作り上げる必要があった。不可能を可能にするため、断崖絶壁を強力で資材運搬、ブルドーザーの雪山越え、越冬隊による迎え掘り、山を削る大発破、常識外れの悪銭苦闘を重ねる。その身を汚泥に浸し、極寒の中で幾人も亡くなった。あらゆる意味で前時代的なやり方で、今はやるべきではないことだが、必要な時代があって、この時代があってこそ今があるのだろう。2021/06/26