PHP新書<br> 絶望のテレビ報道

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PHP新書
絶望のテレビ報道

  • 著者名:安倍宏行
  • 価格 ¥720(本体¥655)
  • PHP研究所(2014/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569820194
  • NDC分類:699.64

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内容説明

テレビニュースは、なぜつまらなくなったのか? ニュースとワイドショーの垣根の消失、ニュースなのに視聴率を取らなければならない現実、番組や企画を外注することによる「やらせ」の多発。そして、記者の取材への熱意はなくなり、取材力の低下が著しい現場……。テレビは、視聴率に阿(おもね)るあまり視聴者に見放されるという負の循環に陥ってしまった。人気報道番組のキャスター、解説委員などを歴任した著者が、テレビ報道の内側を余すところなく著す。さらに自らがウェブメディアJapan In Depthを立ち上げた背景を語りながら、ウェブとテレビ報道の今後を考える。今アメリカではSNSなどでの「口コミ」で爆発的に情報を広げることを狙う「バイラル・メディア」や、莫大なデータを図表を用いてわかりやすく解説する「データ・ジャーナリズム」が花盛りだが、翻って日本のメディアはどうなのか。日本のテレビの「ネットアレルギー」を告発し、真摯な提言を行う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

59
昨今の視聴率の低下からTVの将来を憂う本は多いのだが、どの本も基本的に過去の栄光を情緒的に回顧するばかりで具体的な提言を盛り込んだものは少ない。比して本書は番組作りの現場のあれこれやネットとの比較協調等がまとめられており、それらの情報は読みごたえがある。「ニュースステーション」の司会者の動きによる誘導とそれによる色付けなどは特に面白し。ただそれの行きついた果てがワイドショーの芸人とかによる薄っすいコメントだとすると、TVの没落は約束されてたのかも知れないと思ったり。しかし本当にTV見なくなったなあ…。2021/11/24

ばりぼー

48
元フジテレビキャスターが、テレビのニュース報道の訴求力低下を自己分析した本。現場を知る方だけあって、詳細なデータをもとにテレビ報道問題点を色々な角度から検証しています。「はじめに」のフジテレビバッシングに対する弁解にはなるほどと思いましたが、調べてみたらネットには全て載ってました(笑)。「公共の電波」を建前としながらも、民放各社は営利目的の一企業に過ぎず、視聴率至上主義に縛られて瀕死の状態になっていることは自明の理ですね。テレビ世代の者として、現状には一抹の寂しさを感じていますが、栄枯盛衰は世の常です。2015/04/29

mazda

23
テレビはネットにかなわない、と至極真っ当な内容だったと思います。視聴率第一主義、ニュース解説能力不足、偏向報道、どれを取っても、ネットに勝てる要素がないです。しかも、テレビは場所と時間に縛られる、という制約があるので、これ以上の成長も望めないでしょう。著者を、早めにフジテレビを見切ったことがよかったのではないでしょうか。2017/01/13

nbhd

15
p.77「面白いもので、こうしたディレクターの業務に関して書かれたマニュアルというものは一切ない。先輩がやっていることを見様見真似で覚えていくしかない。まさしく究極のOJTといえる。」2021/07/27

西澤 隆

9
「ニュースステーション」が専門家ではないただのアンカーが自由勝手な感想で色づけする日本独自のよくないスタイルに先鞭を付けたというのは共感。でもその一方で例えば「ミヤネ屋」をいいトライだと言うのはなぜなのか正直言って不明。結局テレビをめぐる部分では「勝ち馬に乗りきれなかった人がライバル局にあれこれ言う」構図に見えてしまう。その分、Japan In-Depthを立ち上げるなどネット上で別のメディアを作ろうという意気や良し。ただ最近のJIDは煽り的ニュースが多く、報道をじっくり考える人向けには見えないけれどね。2020/03/03

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