内容説明
僕は、同性愛者ですか?長すぎる自己否定を続けてきた鯨二が初めて向き合った本当の自分。「誰かに甘えたい。誰かの側で安心してみたい。そんな相手が僕にも用意されているのだと、僕はまだ信じている」用意されていたのは異性ではなく同性であった。無意識のうちに覚える背徳感を、そうして感じさせる社会の中で、同性愛者たちがどう思い、どう生きるのか。忘れてしまったこと、気付かずに過ごしていること、目を背けてきたこと。そんな大切なことを思い出させてくれるピュアな物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まこと(*'ェ'*)
8
内容も知らず、タイトルと冒頭の数ページを読んで気に入って購入。まさか同性愛(男性)の内容とは思わなかった。 同性という枠が無ければとても甘い恋愛の本。同性だからこそさらに純粋に見えた。とにかく純愛で、始終幸せと切なさが絡み合う作品。美しいとさえ思えた。 最後の方には同性愛に対する世間の理不尽さが情け容赦なく綴られている。それを読みながら、自然と「同性愛でもいいじゃないか」と感じていた。 自分がLGBTなのかも・・・LGBTに興味、理解を示す方にはぜひ読んでもらいたい本でした。2017/01/15
にむ@積み本消化中
2
あらすじ通りにピュアなお話でした⁽⁽ ◟(∗ ˊωˋ ∗)◞ ⁾⁾相思相愛で甘くて満たされる〜。一般書籍にしてはBLチックで、BLにしては現実的な感じ。同性愛を自覚し、悩みながらも歩んで行く登場人物の心理描写が丁寧で綺麗に綴られていて引き込まれます。愛する人を素直に愛する事ができる彼等がとても愛おしい作品でした。2013/09/18
雨音
1
「自己愛から他者愛へ。」「秘色。」「バニラセックス」など心に残る言葉がいくつかあった。内容はちょっと前に出版されたものなので同性愛を取り巻く環境について、今よりもちょっとだけシビアに描かれていた。だが今でも同性愛は制度的にも世間的にもあまり恵まれているとは言えない状況ではあると思う。お互いがお互いを真っすぐに愛しているのに、周りの雑音に心が揺れたり不安定になったりするのは辛い。好きになることは何も悪いことじゃないのだから、もっと多様な愛を受け入れられるような世間になれば良いのになと思った。2017/02/28
イムラ
1
面白かったが、えらく綺麗な纏まり方で、リアリティは薄い気がした。だってまず登場人物が美男。折角の活字媒体なんだから、ビジュアル度外視でも良いのに。所詮BLの流行波に乗っかっただけなのか。セリフだとか生活スタイルだとかがいちいちスタイリッシュで、どうも「萌え」を意識して書いてる感があるように感じる。クオリティ高めなドージンシ感覚だった。状況も心理も、もっともっと繊細でいいような。文体は女性らしく柔らかで好みでした。2011/12/20
秋月
1
一般レーベルからのBL。恋のはじまる過程がしっかり書き込まれていて引き込まれた。でもラストが悩みのまま尻つぼみに終わってしまった感じで残念。波乱はあるのにやや盛り上がりに欠ける展開で、もう少しドラマティックさが欲しかったけど、丁寧な物語に好感。ふわふわした話かと思うとふいに生々しい単語が出てきてびっくりした笑2011/08/16
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