内容説明
野球の仲間にいれてもらった男の子。ボールが飛んできた。ぼくにまかせて!ところが、ボールはグラブの外へ。あーあ。まわりからためいきがきこえる。よし、今度こそ、でも…。プレッシャーが大きなボールに姿をかえて襲ってくる。みんなの姿も大きく見える。―少年の心理を見事に描いた、コールデコット賞作家ウィーズナーの文字なし絵本。
著者等紹介
ウィーズナー,デイヴィッド[ウィーズナー,デイヴィッド] [Wiesner,David]
アメリカ・ニュージャージー州生まれ。『かようびのよる』(徳間書店)、『3びきのぶたたち』『漂流物』(ともにBL出版)で計3度のコールデコット賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美紀ちゃん
92
草野球のフライをキャッチしようとするこの少年、たぶんできる子なんだと私は思った。のび太じゃなく。場所が悪く木の根に足をとられ転んでしまう。ボールをキャッチできずに、チームメイトもあきれ顔。取れなかったのは下手だからではなく、足元が平らではなかったから。モヤモヤは夢の中のようなシーンになり、次のフライはどうなのか?とてもハラハラする様子の描写が秀逸。文字がない分、読み手によってはどうとらえてもそれは自由。可能性が広がる。スポーツの感動を私は知っているので、これはとても共感できるストーリー。2021/07/26
Natsuki
59
『ぼくにまかせて!(I GOT IT!)』自信に満ちた言葉と抱き合わせになっているのは、自信とは正反対の不安や緊張。取るか落とすか二つに一つ。単にボールをキャッチするだけではない。チームメイトの信頼をも掴み取ることができるのか。現実とイメージの世界を織り交ぜ、見ている自分も思わず力が入る。少年野球に限らず、プロのスポーツ選手にも共感してもらえそう?✨2018/11/01
p.ntsk
55
文字のない絵本を描くウィーズナーさん。今回はひと言だけ。ふだんのSFテイストいっぱいの作風とは異なる作品でした。でもしっかりウィーズナーさんらしさが感じられます。1ページ1ページがポスターのようで静止画だけど音や声が聞こえてきそうでした。 2018/11/01
☆よいこ
51
宙にあがったボールに手を伸ばす瞬間の「やってやるぞ」という決意、「失敗したら笑われるかも」という不安。少年の心の動きを丁寧に描く絵本。文字はすくなく、じっくりを絵を見て感じる本。2019/03/20
gtn
35
イチローも最初はそうだった…と思う。2020/02/19