内容説明
あたらしいまち、あたらしいいえ。きょう、ぼくはこのまちへひっこしてきた。だれもぼくのことをしっているひとはいない。かあさんは、しんぱいいらないっていうけれど―。ぼくはまちかどにたち、ネビルってなまえをよんでみた。すると…。
著者等紹介
ジャスター,ノートン[ジャスター,ノートン][Juster,Norton]
1929年アメリカ生まれ。建築家、教師を経て、作家となる。『マイロの不思議な冒険』(PHP研究所)はアメリカでロングセラーとなっている
カラス,G.ブライアン[カラス,G.ブライアン][Karas,G.Brian]
アメリカ・コネティカット州生まれ。こどもの絵を数多く手がける
石津ちひろ[イシズチヒロ]
1953年愛媛県生まれ。『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞受賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』で三越左千夫少年詩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tokotoko
44
★アメリカ★引っ越しは、大人にとっても、子どもにとっても、きっと大変な出来事です。この本は、子どもの口から思わず飛び出してしまった「不安」が、たくさんの子どもの共鳴を呼び、全然ちがうものに変わって、みんなの心に還ってゆくまでが丁寧に描かれています。子どもの世界もどんどん複雑になってます。けれど、子どもの根本にある素直な資質どうしが響きあった時、きっと、この本に近い出来事が起こるじゃないかな?って思います。子ども達が子ども達の力を結集して、たくましく育っていってくれたらいいなぁって願っています。2015/08/20
ヒラP@ehon.gohon
25
途中から何となく想像できてしまったのですが、引っ越してきたばかりの男の子の不安感が、「ネビル」って叫ぶことで集まってきた子どもたちと友だちになれた喜びに変わるところに、安堵しました。 不思議な感覚だけど、すぐに友だちができて良かったですね。 次の日に、ネビルが誰だったのか、知ることになる友だちのリアクションが楽しみです。2020/12/20
海(カイ)
13
明日への不安が楽しみに変わる素敵な絵本!2015/04/26
Cinejazz
12
〝きょう、ぼくは、此処へ引っ越してきた。誰も、ぼくのことを知らない。母さんは、心配いらないって言うけれど・・・「さて、皆さん、これが噂の転校生です。南極から来たんですって! みんなで思いっきり、からかっちゃいましょう!」 先生がそう言って、紹介するところを想像した。そこには友だちなんか、いない。友だちが一人もいないなんて、サイテ-だ!・・・〟明日への不安が、楽しみの毎日に変わってゆく、こころ慰められる絵本です。2024/07/06
さくらもち
11
突然新しい町に引っ越してきたぼく。母さんは心配いらないと言うけれど、引っ越してもいいかさえ、聞いてくれなかったのに。誰もぼくのことを知らない町で、うまくなんていくわけない。そんなぼくが、外に出て、街角に立ち、ネビルって名前を呼んでみた。すると…。子どもなら誰もが抱える、新しい場所での不安を、素敵な出来事にしてくれた絵本。新学期などに勇気をくれそう。2012/06/23