内容説明
1928年、マルテ・ミュラーは引き寄せられるように脈動する首都ベルリンへ向かった。芸術アカデミーに通いはじめた彼女は、それからの数年間、時代の豊かさと悲惨さを経験する。カバレットやサロンではアメリカのジャズが流れ、性の解放が進むいっぽうで、経済危機と過激な政治活動がすでに路上を埋めつくしていた。矛盾する世界が並存し、交錯する街で、マルテはみずからのアイデンティティをたしかめようとする。しかし、ドイツという国がそうであったように、未来への選択を迫られていき…。崩壊が進むワイマール共和国を舞台に、マルテとほかの人物たちの人生がからみあっていく。活字への信頼を失ったジャーナリスト、貧困と政治に引き裂かれた労働者家族、反ユダヤ主義の標的にされたユダヤ人の少年…それぞれの運命がベルリンの街角で交差する。
著者等紹介
リューツ,ジェイソン[リューツ,ジェイソン] [Lutes,Jason]
1967年生まれ。エルジェの「タンタンの冒険」シリーズをはじめ、アメリカのスーパーヒーロー・コミックやウエスタン・コミックを読んで育つ。1977年、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ」との出会いが、その後の創作活動に大きな影響をあたえた。1991年にロードアイランド・スクール・オブ・デザインでイラストレーションを学び、学位を取得。現在、バーモント州ホワイト・リバー・ジャンクションのセンター・フォー・カトゥーン・スタディーズ(漫画研究センター)で教鞭をとっている
鵜田良江[ウダヨシエ]
独日・英日翻訳者。1970年、宮崎県生まれ。九州大学大学院農学研究科修士課程修了。技術者として化粧品や洗剤の開発にたずさわったのち、翻訳者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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