内容説明
本書は、建物の建築材料や設計、入居後の管理・運用が、いかに人の健康に影響するのか、そして、そのコストが何倍もの利益になって返ってくることを分かりやすく説明した、ヘルシービルディング(健康的な建物)技術の入門書です。本書の共著者のうちジョセフ・アレンは公衆衛生学の、ジョン・マコンバーは経営学の見地から、長年米国でヘルシービルディングの普及推進に努めてきました。その2人が本書で、ヘルシービルディングの9つの要件を示し、そこで暮らす人たちの健康状態のデータや、要件を満たしたビルで活動する企業の利益の変化を明らかにしていきます。また、随所に皮肉やユーモアを交えた文章は、読み物としても十分に楽しめるでしょう。私たちの建物に対する認識を変える、一冊です。
目次
第1部 ヘルシービルディングとは(あなたが私たちの話を聞くべき理由;世界と建物と人間を変える世界規模の大変化;なぜ90パーセントを無視するのか?;建物を働かせる方法;価値の創造と収穫)
第2部 ヘルシービルディング戦略(ヘルシービルディングの9つの基礎;世界規模の化学実験;ヘルシービルディングの認証;KPIからHPIへ;4枚の壁の向こう ほか)
結論 建物、ビジネス、健康、富
著者等紹介
アレン,ジョセフ・G.[アレン,ジョセフG.] [Allen,Joseph G.]
ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院、健康関連プログラムのディレクターで助教授も務める。シックビルディングの医学的調査員として著名で、基調講演を頻繁に行い、世界の大企業に「ヘルシービルディング戦略」について助言している
マコンバー,ジョン・D.[マコンバー,ジョンD.] [Macomber,John D.]
ハーバード・ビジネス・スクールで、ファイナンス部門の上級講師を務める。アメリカのオフィスビル、インドの住宅、メキシコの水供給施設、アフリカの革新的なプロジェクトファイナンス、アジアにおける民間主導の新都市開発などのテーマを中心に30以上のインフラストラクチャ計画に関するケーススタディに携わった
坊垣和明[ボウガキカズアキ]
東京都市大学名誉教授。博士(工学)。1973年、北海道大学建築工学科卒業。2004年、独立行政法人建築研究所首席研究員。2009年、東京都市大学教授。日本建築学会『室内化学物質空気汚染調査研究委員会』副代表などを歴任
長谷川圭[ハセガワケイ]
英語・ドイツ語翻訳者。高知大学卒。ドイツのイエナ大学でドイツ語と英語の文法理論を専攻し、1999年に修士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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