病気だョ！全員集合―月乃光司対談集

月乃 光司【著】

新紀元社（2007/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 263p／高さ 19cm
• 商品コード 9784775305331
• NDC分類 914.6
• Cコード C0095

内容説明

新宿トークライブハウス「ロフトプラスワン」で、毎回満員御礼の病気イベント「こわれ者の祭典」の代表・月乃光司が、最強の面々と繰り広げた、すべての生きづらい人に捧げる涙と爆笑の熱きトーク集。

目次

１　サブカル系悶々型だョ！全員集合　ｖｓ．大槻ケンヂ
２　リストカットだョ！全員集合　ｖｓ．雨宮処凛
３　自殺未遂だョ！全員集合　ｖｓ．今一生
４　醜形恐怖だョ！全員集合　ｖｓ．石井政之
５　異形だョ！全員集合　ｖｓ．手塚眞
６　身障者だョ！全員集合　ｖｓ．ホーキング青山
７　アダルト・チルドレンだョ！全員集合　ｖｓ．信田さよ子
８　立ち直り自慢だョ！全員集合　ｖｓ．戸川純
９　依存症だョ！全員集合　ｖｓ．中村うさぎ
ｖｓ．こわれ者の祭典メンバー１　Ｋａｃｃｏ・アイコ・大久保長男
ｖｓ．こわれ者の祭典メンバー２　ＤＡＩＧＯ・周佐則雄

著者等紹介

月乃光司［ツキノコウジ］
１９６５年生まれ。高校入学時から対人恐怖症・醜形恐怖症により不登校になる。ひきこもり生活、通算４年間を過ごす。２４歳よりアルコール依存症になる。境界性人格障害、自傷、自殺未遂、アルコール依存症、薬物乱用により精神科病棟に３回入院。２７歳から酒を飲まない生活を続けて、少しずつ回復していく。自伝小説『窓の外は青』（新潟日報事業社）を０１年に出版（新潟市民文学奨励賞・新潟出版文化賞受賞）。ＢＳＮ新潟放送ラジオ番組『ハートセラピー』で「生きづらさ」を持つ人々の相談にのる。心身障害者イベント「こわれ者の祭典」代表。会社員として働きながら、病気体験をもとにした自作詩の朗読活動をおこない、年間５０回以上舞台に上がる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[みゃーこ]

ダメな人間は弱さを認めた瞬間反転して強さとなる。諦めない人間はいつまでも生き物として充実した魂の力を発光させるからかもしれない。手段は違っても主流派人種からはみ出ちゃった人たちの生き様、生き延び方が万人にとって共通の真理を内包した哲学の糧になる。ナマモノとしての肉体を抱える者たちは常に潜在的弱さを内包した病人であるのかもしれない。時にはそんなに「大丈夫」って顔しなくてもいいじゃないか…ダメさ加減、こわれ加減を売り物にする「抜け」感、人生何でもアリのどんとこいな世界観があやうく結集したグッドな一冊。

2013/11/17

[ネギっ子gen]

【誰にも会わず、自分の部屋の壁を見続けるか、手首をカッターで切り刻むか、酒を飲むことしかできなかった著者の、世の中への復讐の本】＜病気から回復したきっかけと、病気のありのままの自分をどうやって受け入れたかを、体験談とパフォーマンスで表現する自己肯定イベント＞「こわれ者の祭典」代表・月乃光司が、9名の有名人（＋メンバー）と対談。「あとがき」で、＜「病気になってよかった！」今ではそう思うようになりました。僕が、摑み取ったのは「死なないでブザマに生き延びていくこと」です。いろいろな人々とお会いしたいです＞と。⇒

2023/04/06

[あなた]

いきることをやめそうになったとき、月乃の新潟日報の連載エッセイにはずいぶんと助けられた。何度も声に出したりして読んだりした。オールニートニッポンのゲストトークもおもしろかった。よく彼は「先ゆく仲間」という。いくら死にたいと思っても、自分がダメに思えても、それでも「生きて」いくこと。ただそれだけで、しにたいとおもっているひとの「先ゆく仲間」になることができる。ひとはなにものにもなれないが、つねに・すでに「先ゆく仲間」ではある。わたしも、いきている

2009/08/30

[Tui]

骨折直後の戸川純との対談が載っているため、それを目的に読んだ。自分のことを言いたい、分かってもらいたいという筆者自身の気持ちをフルスロットル状態にしたまま臨んでいるため、大体において相手にドン引きされており、まったく対談集の体を成していない。せっかく良い人選なのに、活かされていなくて残念。臨床心理士の信田さよ子氏との章だけは、カウンセリングとして成立しており、興味深く読めた。

2014/07/24

[moe]

読書メーターで出会った本です。引きこもりやアルコール依存症、自殺未遂など壮絶な人生経験を経てきた作者の対談集です。辛い思いをしながら立ちあがってきたエネルギーが読む人を元気づけるのでしょうか。ちょっと馴染みのない世界なので圧倒されました。

2010/10/01