内容説明
元北町奉行所年番与力の三男・都筑半十郎は、家族の中でも半端者扱いされ、喧嘩や女にうつつをぬかす放蕩三昧の日々。八丁堀界隈では“ごろまき半十郎”といえば、誰知らぬ者もない存在だ。ある夜、出戻り女・香代のもとに夜這いをかけた半十郎。ところが折悪しく香代の家で泥棒騒ぎが起こり、犯人の疑いをかけられてしまう。香代の証言で嫌疑は晴れたものの、このままでは気持ちが治まらない半十郎はひそかに探索を開始。だが調べを続けるうち、事件の背後では、娘たちの拐かしが大がかりに行われていることが分かってきた…。南北奉行所同心に先んじて、悪に挑む冷や飯食いの活躍を描く、痛快時代長篇!
著者等紹介
浅黄斑[アサギマダラ]
1946年、神戸市生まれ。関西大学工学部卒業後、技術系社員として会社勤務を経て、92年『雨中の客』で第十四回小説推理新人賞を受賞しデビュー。95年『死んだ息子の定期券』『海豹亭の客』で第四回日本文芸家クラブ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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