内容説明
下り酒三升で人を斬る―逢魔兇死郎は、悪党からさえも恐れられる酔いどれ用心棒。剣は凄腕で女好き、血に飢えた餓狼剣は依頼しだいで殺しさえも辞さないが、筋の通った悪漢ぶりと非道を許さぬ秘めた優しさに、惚れる女や慕う者も多い。ある日、兇死郎はごろつきに絡まれていた女を助ける。天女のごときその美貌は、兇死郎の心に深く灼きついた。そして、用心棒をこなしていた兇死郎は、白装束の鬼女が行なう丑の刻参りを偶然目撃してしまうのだが…。天女と鬼女の争いに、愚直な武士の誠心が散った。権力に魅入られた悪党どもに、友の復讐を誓った兇死郎の獣剣が吼える。
著者等紹介
伊東恒久[イトウツネヒサ]
1941年高知県生まれ。法大中退。脚本家として『巨人の星』~『アンパンマン』など多数執筆。劇画原作に『おとこ喰い』『しぶとい男』、小説に『飼育者』(祥伝社ノンノベル)があり、活躍は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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