内容説明
永禄二年（１５５９）、長尾景虎（上杉謙信）は七千の兵を率いて挙兵した。三好三人衆（長逸、政康、石成友通）、松永久秀らによって軟禁状態にある将軍足利義輝を助け、室町幕府の権威を取り戻すためである。長尾勢は圧倒的に不利な戦力差を、獅子奮迅の活躍で跳ね返し、次々と三好の軍勢をねじ伏せた。そして斎藤道三の密命を受けた明智光秀の機略によって将軍を救出し、ついに景虎は都の東半分を制する事に成功する。しかし、京を戦場にすまいとする思いから、三好氏放逐の決め手が出せない。一方、京都で景虎と邂逅し、呼応して兵を挙げた織田信長率いる三万の兵もまた都を目指していた。しかし信長は、景虎とは相容れぬ野望を持って京に向かっていたのである。同床異夢の両雄が都に向かって攻め上る。果たして京を、そして天下を制する者は誰か。
著者等紹介
子竜蛍［シリュウケイ］
１９５４年、富山県高岡市生まれ。会社員や商店経営を経て１９９６年、『不沈戦艦紀伊』（全１６巻）でデビュー。その作品は大胆な展開で読者を魅了している。またＦＭラジオ放送局「ラジオたかおか」パーソナリティとしても活躍中
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