内容説明
信州・松本城の月見櫓に女性の首なし死体が逆さ吊りにされていた。被害者は吉村知子。彼女は一月半前に起きた車の多重衝突事故で地元に伝わる怨霊伝説ゆかりの慰霊碑を壊してしまった一人だった。知子の死は怨霊の祟りと関係者の間でまことしやかに噂される。事故に巻き込まれ大怪我をした山口舞子が精神を病み、夜毎安曇野をさ迷うようになったからだった。一方、事故以来何者かに付け狙われ、怨霊の影に怯えるもう一人の事故の当事者・杉田麻代は、かつての恋人・足立敬介に助けを求めた。だが、その矢先、当の麻代は失踪、彼女の足跡を追って白樺湖に向かった敬介の眼前では第二の殺人が…。
著者等紹介
加納明男[カノウアキオ]
山梨県生まれ。信州大学数学科卒。コミックの原作を数百作品発表し、数々のヒットを飛ばしたのち小説家としての本格的執筆活動に入る。また、コンピュータにも造詣が深く3Dアートの世界的作家としても評価が高い
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