内容説明
江戸小町ともてはやされた娘たちが、いずれも首筋に小さな孔を穿たれて次々に殺された。すわ吸血鬼の仕業かと、江戸市中は大騒ぎ。そんな折り、小町娘の一人・西京屋のおゆきが行方不明になり、用心棒として雇われた逢魔兇死郎はおゆき探しの一方で、吸血鬼の足跡を追う。かつて女淫地獄に堕ち、忌まわしい女の情念と戦いながら虚無に生きる餓狼、兇死郎の行く手に立ちはだかるのは、陰謀策謀を張り巡らす元盗賊から成り上がった江戸大商人たちの薄汚い過去だった。
著者等紹介
伊東恒久[イトウツネヒサ]
1941年高知県生まれ。法大中退。脚本家として『巨人の星』~『アンパンマン』など多数執筆
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