内容説明
開戦劈頭のハワイ強襲占領から軍需物質の接収・撤退と、ことごとくアメリカ太平洋艦隊のウラをかく攻撃で大戦果をあげた独立航空戦隊は、晴れて正規部隊として連合艦隊に編入された。ミッドウェイ海戦で、空母赤城を筆頭とする第一航空艦隊が壊滅したためでもあった。日本本土で修理補給を終えた第七航空艦隊に新たな命令が下った。インド洋出撃である。インド洋ではイギリス海軍が陣容を刷新して待ち受けていた。空母インドミダブル、フォーミダブル、さらに最新鋭を誇る戦艦キング・ジョージ5世が配属された新東洋艦隊である。決戦は偶発的に開始された。日英両海軍に与えられた本来の作戦行動は、インド・ビルマ方面の陸軍支援が目的であったにもかかわらず、ベンガル湾において、はからずも両機動部隊が激突してしまったのである。空母より発進する零戦、九七艦攻、九九艦爆の大部隊に対するスピットファイア。アジアの覇権を賭けた大海戦が火蓋を切った。