内容説明
昭和17年1月、アメリカはたび重なる敗北に焦りの色を濃くしていた。ルーズベルト大統領は陸海軍に戦局を打開せよとの厳命を下した。そこで浮上した作戦こそ、大日本帝国の帝都を直接爆撃するプランだった。隊長にはドゥリットル少佐が選ばれる。空母ホーネットでB‐25の発艦訓練が行われた。連合艦隊司令官・山本五十六大将は、アメリカが大きな賭けに出ることを見抜いて、ひそかに新兵器を用意していた。それこそが時速100キロを越えるスピードで洋上を駆ける“空を飛ぶ船”昇竜戦隊だった。さらに陸軍第十七飛行団の協力を得て、最新鋭重戦闘機“屠襲”と“キ‐61”(後の三式戦飛燕)投入を決定した。かくして、帝都上空に巨大な罠が完成した!アメリカ第16機動部隊を待ち受ける“提督の艦隊”は波高い太平洋上で、果たされなかった真珠湾での念願を叶えたのだ―。