内容説明
死神は、金がなくて困っている若い父親を助ける。「医者をやれ、おまえは今日から死神が見える。アジャラカ・モクレン・キュウライス・テケレッツのパァ。このじゅもんをとなえて、手をたたけば、死神はいなくなる。」こどもから大人まで楽しめる恐ろしくも滑稽なはなし。野村たかあき入魂の木版画。
著者等紹介
野村たかあき[ノムラタカアキ]
1949年前橋市生まれ。1985年に木彫・木版画工房「でくの房」を開く。「ばあちゃんのえんがわ」で第五回講談社絵本新人賞を、「おじいちゃんのまち」で第十三回絵本にっぽん賞を受賞
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感想・レビュー
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
106
柳家小三治師匠『死神』をペースにした落語絵本。「お金ができないなら、豆腐のかどに頭ぶつけて死んじまいな」と女房に厳しい言葉を投げつけられ、途方に暮れていた男。「死ぬんじゃないよ」という言葉に振り向くと死神が立っていた。死神が見える体質になった彼に、死神は仕事を世話する。それは大成功したかに思えたが……世の中そんなに甘くはない。クールな割に世話好きで情に厚い死神がいい味出している。2004年3月初版。2016/02/28
ぶち
91
落語「死神」を元にした、柳家小三治監修の落語絵本。 幕末の頃に初代三遊亭圓朝がグリム童話『死神の名付け親』をベースにして作った落語なんですね。まず、こんなふうに外国の物語を参考に新なお話を作る、幅広い知見や何でも取り入れる柔軟性に感心いたしました。 人の欲望や心の弱さがうまく表現されたお話で、考えさせられます。そして、最後のサゲにドキッとしました。さて、この絵本になった落語の肝が、子供たちにもうまく伝わるといいのですが... 2024/07/02
アキ
81
落語絵本シリーズ。「死神」より。お金がなく、しにがみにそそのかされて医者の看板を出した男の話。死神が枕元にいれば助からない。足元にいれば助かる。アジャラカ・モクレン・キュウライス・テケレッツのパァと呪文をとなえて手をバンバンとふたつ叩けば死神はいなくなる。評判になり大金持ちになりました。ところが贅沢三昧で一文無しになりました。そこへ大金持ちの娘が病気と聞いて見てみると死神は枕元にいる。五千両に目が眩んだ男は、くるっと布団を回して呪文を唱えて手を叩くと娘はすっかり元気になった。死神に連れられて見ると自分の→2020/08/22
Willie the Wildcat
75
”最後の瞬間”に、次男が「あ~!」。この一言、気持ちわかるなぁ。機転が利いた点は認めるが、物事には道理がある。生命を救う使命ではなく、己の欲。志が異なれば、結果が同じであっても、心に何かが残る。グリム童話が原点とのことですが、「人の欲」に東西は関係ないということかな・・・。(笑)実際の落語にはいくつかのパターンがあるようです。落語を聞いてみたいですね!2012/12/02
yomineko@ヴィタリにゃん
59
読み友様からのご紹介本です📚若夫婦に赤ちゃんが生まれたがお金がない!妻に死ねと言われた夫は死神に出会い、医者になれと言われた。死神が教えた呪文を唱えると病気が治るという。早速試すと治ったので評判となり大金持ちになったが豪遊して一文無しに。それでも何とかしようとするが、、、最後怖いです!!!2024/07/13