出版社内容情報
夜中に目覚めたと思ったら、突然激烈なめまいに襲われ、胃の中がからっぽになるまで吐いてしまった。めまいは1分くらいで治まり、ほかに症状もなかったが、横になったら再び視界がぐるぐる回りだし、またトイレに駆け込んだ……。
これは良性発作性頭位めまい症(BPPV)の典型的な症状です。内耳にある三半規管という部位に耳石が入り込んだために、一時的にひどいめまいが起こったのです。
良性という名のとおり、放っておいても自然に治る心配のない疾患です。基本的には、薬の服用も必要ありません。脳梗塞や脳腫
瘍のような脳の病気ではなく耳の病気(というよりもちょっとしたアクシデント)ですから、命に関わるようなものではありません。
ですがたいていの人は驚いて救急車を呼んだりします。では我慢強い人はどこを受診するのでしょうか。耳鼻科?あるいは内科でしょうか?じつは耳鼻咽喉科医の中でも「めまい専門医」でないと正確な診断ができないのです。著者はその専門医として間違っためまい診療を受けている患者さんのために、正確な診断や対処法、危険なめまいの見きわめなど基礎的な話しから専門的な事例までわかりやすく整理して解説しています。長年のめまいに悩まされている方にとって待望の一冊といえるでしょう。
内容説明
「私はこうして県内初のめまいの専門医になった」大学病院から開業医となった現在まで圧倒的なめまい研究の論文を発表し続けた著者渾身の書!
目次
第1部 めまいの本質を探る(めまい難民を救え!;めまいの正体;めまい検査の今;めまいは自分でコントロールできる)
第2部 めまい治療の専門医を目指して(私はこうしてめまいの専門医になった―めまい診療、臨床検討、研究報告;めまい統計;耳が原因のめまい;心のバランスがくずれて起こるめまい;自律神経系とめまい ほか)
著者等紹介
松吉秀武[マツヨシヒデタケ]
松橋耳鼻咽喉科・内科クリニック院長・理事長、医学博士。平成3年、熊本県立熊本高校卒業、平成9年、産業医科大学医学部卒業、平成17年、熊本大学医学部大学院修了(腫瘍免疫について研究)。平成9年から14年まで産業医科大学病院耳鼻咽喉科にて研修医、専門修練医として勤務。この間、平成10年には産業医科大学病院耳鼻咽喉科より1年間、筑豊労災病院耳鼻咽喉科(医員)へ派遣される。平成14年から20年まで熊本大学病院耳鼻咽喉科に勤務(助手、助教、病棟医長、外来医長)。平成20年に熊本県で松橋耳鼻咽喉科・内科クリニックを開業し院長・理事長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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