出版社内容情報
らい予防法違憲国家賠償請求訴訟の勝訴から22年
ハンセン病隔離の弊害は、入所者の人権を侵害したばかりでなく医療の場においても顕著だった。医療現場もまた世間から隔絶されガラパゴス化し、療養所の一部の医師はアップデートを怠り、療養所の閉鎖社会の中で多発した医療過誤は封印されてきた。本書は、ただ一人声を上げた勇気ある記録であるとともに、ハンセン病療養所医療の実態を明らかにし後世に警鐘を鳴らす唯一の書である。
訴状、判決全文、原告・被告の陳述書、尋問調書、それぞれの側の意見書など主要な資料をすべて収録。裁判記録が裁判所において廃棄されているため、本訴訟を記録するのは本書のみとなった。
目次
多磨全生園医療過誤訴訟の記録を書き残す
第1部 提訴から出版までの経緯(発刊にあたって;支援者(匿名)から裁判に関わった経緯を聞く
相談から提訴まで
訴訟当時の主治医からのメッセージ
本書を出版する理由)
第2部 被告国と闘う 訴訟編(提訴から尋問まで;1審(尋問)
結審と判決
控訴から和解まで
和解 2006年1月31日)
第3部 勝訴判決を将来に生かすために(訴訟を振り返って;今後の課題)
資料編
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- 和書
- 貴婦人の知的条件