- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 図書館・博物館
- > 図書館・博物館学その他
内容説明
体験者・当事者が少なくなるなかで、みずからの歴史とどう向き合い、その記憶をどう伝えていけばいいのか。国立アイヌ民族博物館(北海道白老郡白老町)、リアス・アーク美術館(宮城県気仙沼市)、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)、長島愛生園歴史館(岡山県瀬戸内市)、水俣病歴史考証館(熊本県水俣市)、ひめゆり平和祈念資料館(沖縄県糸満市)…戦争、病い、民族、差別、公害、震災など、私たちの歴史に刻まれた災禍と文化を伝える、今こそ訪れたい・何度でも訪れたい選りすぐりの23館。
目次
1 戦禍・災厄の記憶と死者の想い
2 忘れ去られる戦争体験の声をきく
3 戦災の記録と記憶を受け継ぐために
4 近代史の中の苦難の道のりを見つめる
5 民族の歴史と文化にふれる
6 差別と迫害の中に生きた人びとの声
7 未来に伝える災厄の教訓と記憶
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
31
決して風化させてはいけないものがある。ここで紹介されているミュージアムは公私に関わらず、人々が懸命につないできた思いで完成されたものなのだ、と強く感じた。戦災資料センターをはじめ多くのミュージアムはすでに訪れたことがあったが、興味深い場所もたくさん紹介されていてぜひ行ってみたいと思った。また、20年近く前に友人に教えてもらって訪れた京都のウトロ地区に平和祈念館ができたと知り、こちらもぜひ訪れてみたい。…第五福竜丸展示館が紹介されていないのは残念。2022/06/05
Nobuko Hashimoto
18
関西ウーマンの月イチ書評で取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=202054 戦争、病い、差別、公害、震災などといった苦難の歴史や、日本における少数民族の文化を語り継ぐミュージアム23館を紹介する本。全国各地を独自に取材し、豊富な写真を添えて、設立の経緯や活動方針、運営の状況、今後の展望などを紹介。私設のミュージアムが多いのが印象的。関西ウーマンの書評では、私が訪れたことのある館について詳しめに語った。そう遠くないうちに全館制覇するぞ!2022/07/02
ソバージュ
11
戦争、病苦、差別、公害、震災など様々な災禍に焦点を当てた23のミュージアムが紹介されている。どれ1つとして訪れたことがなく恥ずかしいが、水俣病やハンセン病、満蒙開拓、引き揚げ港などについての丁寧な説明や、後世に伝える為の各館の様々な取り組み、コロナ禍での来場者減少対策についての取り組みも記載され、わざわざ足を運びたい気持ちになる良書でした。2022/05/03
tu-ta
2
「記憶の継承」に関するこれだけのミュージアムがあり、公的な歴史が触れたがらない日本の負の歴史を正面に見据えたミュージアムが存在しているということに希望があるように感じた。 ただ、楽観できないのは大阪市の事例のように、そのように真摯に歴史に向き合おうとするミュージアムが政治の力で後退させられるという事例もあること。時代は単純に悪くなったり、良くなったりしているわけではないということが、この記憶を継承するというミュージアムのことを考えていたら見えてくる。しかし、この本には消されたミュージアムや後退の話はない。2023/03/10
Go Extreme
2
戦禍・災厄の記憶と死者の想い: 原爆の図丸木美術館 戦没画学生慰霊美術館 無言館 忘れ去られる戦争体験の声をきく: ひめゆり平和祈念資料館 沖縄県平和祈念資料館 女たちの戦争と平和資料館 戦災の記録と記憶を受け継ぐ: 東京大空襲・戦災資料センター 舞鶴引揚記念館 近代史の中の苦難の道のりを見つめる: 水俣病歴史考証館 水俣市立水俣病資料館 満蒙開拓平和記念館 民族の歴史と文化にふれる: 国立アイヌ民族博物館 平取町立二風谷アイヌ文化博物館 差別と迫害の中に生きた人びとの声と夢 未来に伝える災厄の教訓と記憶2022/05/28
-
- 和書
- 岬