内容説明
代用品か、恋人か。セックスドールをめぐる物語。
著者等紹介
伴田良輔[ハンダリョウスケ]
京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科中退後、写真評論と美術評論を中心に活動。1986年『独身者の科学』でデビュー。以後、美術から数学、エロス、サイエンスまで幅広いジャンルを横断しながら、写真、版画、評論、翻訳、映画など多様な表現活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
151
黒田和美の歌《抱かれて死すとふ至福遺されて恋ふのみ荒野のダッチ・ワイフは》…人形が荒野に捨てられているのかと思ったら、このダッチ・ワイフは作者自身らしい。角田竹夫の詩《燃える愛棒のしまい所がありやしない(中略)吠える性欲のくぼみを凹んだ竹夫人よ》…竹、夫人という語の冷たさ艶めかしさに詩がリズムよく引き出されてくる。井上友一郎「竹夫人」…日中戦争のさなか旧友を杭州に訪ねた語り手が、チクフジンを抱く友の過去を知る。谷崎潤一郎「青塚氏の話」…銀幕の女の軀を隅々まで微細に語る男のフェティシズムとグロテスクな実態。2024/03/17
Vakira
47
読友さんの読みたい本よりこの本の存在を知る。ダッチってオランダ。直訳するとオランダ妻となる。イギリス人はオランダを馬鹿にして粗悪品にダッチってつけたらしい。だからほんとの意味は粗悪妻。このダッチワイフ、実は竹夫人って抱き枕的竹籠の事をそう呼んだらしい。日本ではラヴドールの事。日本では昔から吾妻形人形と呼ばれる性具人形として存在していたらしい。そう言えば張型も性具として存在していた。さてこの本、ダッチワイフに関する短編アンソロジー。知っている作家は手塚治虫、谷崎潤一郎、業田良家の3人だけ。2019/12/27
マカロン
0
和蘭妻は当時どんなんだったんだろか