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目次
ノンフィクションで「食」を記述する方法(中原一歩×藤井誠二)
「私」を全面展開するノンフィクションの取材とは(上原善広×藤井誠二)
なぜ人がやりたがらない取材対象を選ぶのか(安田浩一×藤井誠二)
セッションのようなインタビューは可能なのか(尹雄大×藤井誠二)
私がヤクザを取材した理由(土方宏史×藤井誠二)
取材とはつねに残酷で私的なものである(森達也×藤井誠二)
著者等紹介
藤井誠二[フジイセイジ]
1965年、愛知県生まれ。高校時代よりさまざまな社会運動にかかわりながら、取材者の道へ。愛知淑徳大学非常勤講師として「ノンフィクション論」等を語る。ラジオのパーソナリティやテレビのコメンテーターもつとめてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
78
著者と6名のノンフィクションライターとの対談集。中立?公正?客観?書く?動機はなになのかそんなに大義名分で書くのか極めて個人的な動機で書いているのではないかという切り口で語られる。読み手に伝えることを見たまま伝えるには監視カメラではいけない、そこに書き手の意思なり考えというものをそこに放り込む必要があるようだ。あるときは執拗に、ある時は罵倒されることがあっても続けられる取材の個人的な大義、この本だけでは全て理解できることはないが様々な取材論はすこし見えたとように思った。2017/11/10
Isamash
19
1965年愛知県生まれのノンフィクションライター藤井誠ニ編書(2017年発行)。全員知らないが、中原一歩、上原善広、安田浩一、尹雄大、土方宏史、森達也との対談。取材対象との接し方や距離感、本音の引き出し方等、結構まちまちでもあり、大変に面白かった。特に中原氏と森氏との対談。そう言えばノンフィクションものはしばらく遠ざかっていたが、知らない世界の好奇心を満たしてくれる訳で、また読んでみたくなった。また映画好きだが、これまでドキュメンタリー映画はほとんど見てこなかったが、森達也監督作は是非見てみたいと思った。2025/05/09
たまご
17
心動かされる人物,疑問に感じる事象がそこにあるから知りたくて.義憤とか正義とかいう大上段にかまえた意義は乏しくて,自分が知りたいから,そしてそれによって自分が成長できる充実感があるから. 対談されている方々に多かれ少なかれこんなことを感じました. その中で最後の森さんの,社会に発表する自分は多かれ少なかれ加害者で,この自覚を背負っていく決意のようなものが,心に残りました.2017/11/09
funkypunkyempty
4
★★★★☆ 森達也までは一気読みで面白かった。佐野眞一がなぜあんなことになったとか、ヤクザと憲法の裏側など読み応え十分。各対談者の本を読んでみたいと思った。ただ、やっぱり森達也は好きになれない(苦笑)。2019/05/28
ftoku
4
テーマにもよるのだけど、取材ってそんなに特別なことではない。疑問のタネさえあれば、誰にでもできるし、取材対象者もたいていのことは話をしてくれる。とはいえ、その内容が多くの人々に頒布されるような場合には注意が必要だ。デリケートな内容であればあるほど、その影響を考慮しなければいけなくなる。その点がプロと素人との違いだろうなと思った。そんな取材者としての矜持をそれぞれが明確に持っている。取材者は一方的に聞くだけの存在ではない。だからこそ、自身の取材行為に対して自覚的たろうとしているのであろう。2017/07/26