出版社内容情報
――たぶん、人は、変わることができるのだ。
人も、町も、そして時代も、変わることができる。
小学5年生の明照は、入学式が憂鬱でたまらない。春から1年生になる弟の音晴が、目の見えない母・ゆかりに、白杖をもって入学式に来ないでほしいと、駄々をこねているからだ。入学式に来た母の姿をからかってきたクラスメイトたちと、取っ組み合いのケンカをした音晴は、ケガを心配してくれたおじちゃんとその飼い犬・ダイスと友だちになって……。
視覚障碍者の両親のもとに生まれた兄弟の成長を、昭和・平成・令和の時代を通して描いた著者渾身の家族小説。
【目次】
内容説明
ツバメがくる家には、幸せがおとずれる?視覚障害者の両親のもとにうまれた兄弟の成長を描く。
著者等紹介
樫崎茜[カシザキアカネ]
長野県生まれ。2006年講談社児童文学新人賞佳作を受賞。デビュー作『ボクシング・デイ』(講談社)で、第18回椋鳩十児童文学賞、『満月のさじかげん』(講談社)で、日本児童文学者協会新人賞を受賞
水谷有里[ミズタニユリ]
イラストレーター。小説の装画や挿絵を多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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小説大好き
2
書きたいことは良く伝わるが、書き方が効果的とは思えない作品だと感じました。特にセリフに全く面白味がなく、(そんな場面があったかは忘れましたが)「すごい」ことが起こった時「え? すごい!」とキャラに言わせるタイプのつまらなさです。こういう部分を退屈に感じない人であれば楽しめるでしょう。そして、テーマを伝えるという部分に対する都合の良さも目立ちます。例えば、語り手の少年が大人の会話を聞きながら「大人の言葉だ」と理解を示さないシーンがある一方、それより遥かに難解な視覚障害についてはたった一聞きで理解したりなど。2025/10/07