出版社内容情報
――たぶん、人は、変わることができるのだ。
人も、町も、そして時代も、変わることができる。
小学5年生の明照は、入学式が憂鬱でたまらない。春から1年生になる弟の音晴が、目の見えない母・ゆかりに、白杖をもって入学式に来ないでほしいと、駄々をこねているからだ。入学式に来た母の姿をからかってきたクラスメイトたちと、取っ組み合いのケンカをした音晴は、ケガを心配してくれたおじちゃんとその飼い犬・ダイスと友だちになって……。
視覚障碍者の両親のもとに生まれた兄弟の成長を、昭和・平成・令和の時代を通して描いた著者渾身の家族小説。
【目次】
内容説明
ツバメがくる家には、幸せがおとずれる?視覚障害者の両親のもとにうまれた兄弟の成長を描く。
著者等紹介
樫崎茜[カシザキアカネ]
長野県生まれ。2006年講談社児童文学新人賞佳作を受賞。デビュー作『ボクシング・デイ』(講談社)で、第18回椋鳩十児童文学賞、『満月のさじかげん』(講談社)で、日本児童文学者協会新人賞を受賞
水谷有里[ミズタニユリ]
イラストレーター。小説の装画や挿絵を多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
雪丸 風人
24
障害者への差別を扱った作品。両親が視覚障害の家で育った兄弟の歩みを中心に描かれた物語です。心無いのは周囲だけではなく、時として身内でさえ思わぬ感情を噴出させるという部分が衝撃でした。家族だからこそ囚われる生半可でない葛藤。これにに打ちのめされたんです。常に理想像でなんていられない彼らの姿に、綺麗ごとではない紛うかたなき真実を見た気がしました。酷い言動に晒される場面が少なくなかったせいか、並外れた優しさに触れるシーンでは心を洗われましたね。不良パートはユニークすぎて吹いた!(対象年齢は12歳半以上かな?)2025/11/01
柊子
11
両親が聴覚障害の家庭。昭和、平成を経て、の物語。友達や他人に排除されるのも辛いが、家族に「いないもの」とされて育つことの残酷さが胸に痛い。昭和の頃は障害のある家族を、外に出さなかった例が多いので(実家の近所にもそうしたお宅があった)、時代背景としては理解できるのだが…。とてつもない勇気と信念を持った夫婦、温かくて優しい人柄も魅力的だ。2025/12/06
296OBA
4
優しいお話でした。 両親が視覚障害の兄と弟。本人は健常者なのに、親が障がいということで、イジメにあいます。知ってる人がいない遠くの学校を受験したり、グレたりします。 目のみえない母にグレた兄の髪型を伝えるくだりは笑えました。 反抗期を乗り越えて、父親の凄さに気づいた所がとても良かったです。2025/11/29
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
3
第38回読書感想画中央コンクール指定図書中高校(2026年度)2026/10/03
vodka
3
YAかなと読み始めたら思った以上に良い意味で生々しくリアル。これは樫崎さんでなければ書けないなぁ。障害を持つ家族、それぞれの視点。聴覚障害者の両親を持つ子ども=CODA やきょうだい児の話、こうして物語で世界を広げてくれる本がありありがたい。2026/08/28
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