内容説明
相次ぐ「仕様の変更」や「バグの発生」に悩まされていませんか?「要求」とはなにか「仕様」とはなにか、その本質をつかむ!要求仕様書作りの考え方や具体的プロセスを身に付け、表現技術を磨く!仕様モレをなくし、ソフトウェア開発工程をスムーズに。
目次
第1部 要求仕様にまつわる問題(要求仕様にまつわる問題;なぜ仕様のトラブルが起きるのか;要求仕様は不要か?;仕様化の効果;要件開発の重要性)
第2部 要求仕様を書く(“要求”を書く;要求の階層化テクニック;要求を仕様化する;Excelによる仕様化の勧め;派生開発における要求仕様書;画面仕様書のあり方;ヒアリング時の注意)
第3部 要件管理と計測(仕様化を支える要件管理;仕様化の出来栄えを測る;仕様化技術の応用)
著者等紹介
清水吉男[シミズヨシオ]
株式会社システムクリエイツ代表取締役。1968年からソフトウェアの世界に身を投じ、汎用機のソフト開発から途中で組み込みシステムの世界に転向。さらにコンサルティングに転じ、1990年にCMMと遭遇することで、自らの経験を元にして要求の仕様化技法(USDM)や派生開発専用の開発アプローチ(XDDP)などを確立して1995年にプロセス改善の世界に方向転換し今日に至る。派生開発の方法(XDDP、USDMなど)の普及を図るため、2010年に派生開発推進協議会を設立し代表として活動を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むらさき
10
めちゃ良かった。全ITに携わる人に読んでほしい。せめて今の案件メンバーには読んでほしい。。。要求の仕様化が出来る人が少なすぎる(単純にしっかりした案件を経験していないからかもですが)。言葉に起こして議論していくという取り組みがもっと広まってくれると嬉しく思うのと同時に、本書で言及されていたが、どう表現すればいいのか、どう言語化すれば良いのか、が分からないのだろうと思う。こういう本を輪読して広めて実践した経験を集めるということを繰り返して行きたい。2025/01/04
あつお
10
ソフトウェア開発のムダを減らす本。 クライアントの要望を要求仕様書に落とし込むのは、抽象的な要望を具体的な文章に変換する高度な作業。プロジェクトの成否が決まる重要な工程だ。仕様化において重要な要素は①理由②範囲を明確にすること。①について、ゴールが明確にならなければ、自由度の高い自然言語は好都合に解釈される。同様に解釈の範囲を限定するために、明確な記述が必要。 仕様化の技術は、「他人の意図を理解する」という点で日常生活でも役立つもの。日々「他人が何を要求しているのか」意識したい。2022/04/22
とち
8
過去のプロジェクトを振り返ってみると、本書に指摘されているように仕様化が実質行われていたのは設計・実装段階であったことが多いように思う。 依頼者が仕様書を作成する場合であっても、設計者にも仕様化のスキルが必要で、後ろの行程になって仕様漏れや衝突が発覚するのは、そのスキルが不足しているからである、という指摘は耳が痛い。 早い段階で漏れや衝突に気付きやすい要求仕様書の構成が具体例と共に解説されていてとても参考になった。2011/10/18
ロッキーのパパ
6
会社で指定された本。「要求仕様」に限れば、納得できる点も多い。ただ、ソフトウエア開発プロセス全体に対する著者の考え方には疑問もある。たとえば、参考文献の古さ(CMMI止まり)とか、少なくとも日本より進んでいるはずのUSの現場はどうなのかを触れていないとか。2012/02/27
keint
5
XDDPの書籍。派生開発向けの要求仕様変更をUSDMやTMなどで表現する。