内容説明
日本が生んだ日本だけのお酒―発泡酒と「第3のビール」。世界的にも高いビールへの課税に対し、ビールメーカーは不屈の努力で新ジャンルを生み出し続け、ついに麦を使わずに造るまでに到達する。そのうえ糖質フリー、プリン体カット、完全アルコールゼロまで実現した。醸造という自然の営みが生みだす味を、人は技術でどこまで再現できるのか。味覚の官能に技術で挑んだ、ビール味の飲料をめぐる物語。
目次
1章 そもそも「ビール」とは何なのか
2章 発泡酒へ至る道
3章 発泡酒の登場
4章 「第3のビール」とは何か
5章 「糖質オフ」と「カロリーオフ」はどう違う?
6章 「新ジャンル」とは何なのか
著者等紹介
夏目幸明[ナツメユキアキ]
1972年生まれ。愛知県立豊橋工業高校を卒業後、早稲田大学へ進学。日本の工業製品に関する取材を主とし、現在は小学館『DIME』の連載、ヒット商品開発秘話『UN・DON・COM.』などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜長月🌙新潮部
69
今、ビール系飲料にはビール、発泡酒、第3、第4のビールがあります。おおざっぱに言うと原材料に占める麦の割合が異なりそのために税金が異なり、安くなります。第3のビールは麦0%です。正確には原材料は麦芽で糖化酵素を含むことに意味があります。そして麦以外の原料としては米、スターチ、えんどう豆などが使われます。糖分が酵母によりアルコールになることはご存知と思いますが同時にタンパク質やアミノ酸も変化しこれが独特の風味を与えます。第4のビールである金麦が麦を主体としながらも安いのは麦のスピリッツを使っているためです。2020/02/08
kenitirokikuti
8
2010年刊行。1987年のアサヒスーパードライから2009年の完全ノンアルコールのキリン フリーまで。そもそもビールは発酵前提の飲料だったから、完全ノンアルコールってのは無茶そのもの。2019/09/23
みなみ達也
2
これをきっかけに金麦を呑んでる。今まで第3のビールや発泡酒を敬遠してたけど、行程や開発の過程を知ったことでここまで魅力的になるなんて。2017/02/04
ばいおくん
2
今日飲むビール(私はリキュール類①ですが)が「なるほど」と思える本です。昔飲んだスーパーホップスや、飲んだ後納豆臭さが残る発泡酒、懐かしく思い返しながら、ノスタルジーに浸ることができました。意外とおもしろかった。大事なのはN源なのですね。2014/06/24
もも
2
★★★★☆ 日本各社の技術力とビールへの愛に乾杯\( 'ω')/2013/03/28